11月も残り少なくなって来ました。
いろいろ観た作品を紹介するつもりが、観に行く回数に、原稿が追いつかない。
いろいろ言い訳を考えながら、えいっと自分の背中を押してこの原稿を書いています。
作演出の横内謙介は先代猿之助のスーパー歌舞伎『三国志』シリーズの作者といえばお分かりでしょうか。
横内謙介が主催する劇団扉座は、『扉座』になってから20年、『善人会議』時代からすると30年にもなる「老舗」劇団。
さて、歌舞伎に登場する小悪党のことを「端敵」というらしく、真の敵「大敵」に比べるとほんの脇役らしい。ちょろちょろと、小賢しい悪事を働くのが、六角精児というので、北九州の新しいホール「黒崎ひびしんホール」へ足を運んだ。 (11月2日)
物語は、「悪役」で飯を食ってきた男たちが、自分たちが主役の演劇を作ろうと稽古しているところから始まる。
その稽古をチェックしているのが、元映画プロデューサー役の六角精児。メンバーの代表の昔の友人ということで、作品についての意見を求められている。そこで、もっともらしいことを言うのだが、本人は、全く関心がない。ところが、公演を準備するために用意した金が600万円あると聞いてから、様子が変わりだす。悪の虫が動き出したようだ。
「悪役」連中は、顔は悪役だが、心は素直で善人ばかり。すっかり六角を信じ切り、金を預け、芝居の演出を任せる。
ところが、金は一日で使い切り、それをごまかそうとして、あの手この手で善人たちをだましていく。
「そこまでやるか」というくらい、人を騙す。裏切る。六角精児は、そんな小悪党がよく似合う。
このシリーズ、もっと悪を主役にしていってはどうか。歌舞伎も悪を主役にした魅力的な作品が多い。
扉座の舞台も、もっと福岡で公演が増えていい。そんなことを考えながら黒崎の街を後にした。
2012.11.24
カテゴリー:エンタメ
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■■高校生時代■■
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■■大学生時代■■
年間に観た200本の映画
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『ブロードウェイミュージカル ウィズ』でミュージカル初体験
映画の道に進むつもりが子どもたちに演劇や音楽を見せる仕事に歌舞伎・文楽・能・狂言・落語といった古典芸能から人形劇・バレエ・ジャズ・オーケストラまで、あらゆるジャンルの舞台芸術を子どもたちに届ける もはや演劇のない生活は考えられません
でも演劇に触れたことがない人のほうが多いのが現実 はてさて、その魅力をどう伝えようか
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