劇ナビFUKUOKA(福岡)

劇ナビFUKUOKA(福岡)

大阪フィルハーモニー交響楽団よりコンサートの紹介文が届きました。

『大阪フィルハーモニー交響楽団 福岡公演2023』について

数百年に及ぶオーケストラの長い歴史を紐解くと、何度か時代が動いた瞬間があります。19世紀の初頭にベートーヴェンの交響曲第5番「運命」が生まれたとき、そして、20世紀の初頭にストラヴィンスキーの「春の祭典」が生まれた時は、まさにその瞬間だったと言えるでしょう。

苦悩からの勝利を表現したかのような「運命」交響曲によって、「交響曲」というジャンルが完成されたと言えるでしょう。無駄のない形式美、鉄壁な構成力、管楽器の増強による高揚感。どこをとっても完璧な作品です。

「春の祭典」はまだ人間が文明を持つ前の、自然と共に暮らしていた頃の様子を描いています。大地の怒りを鎮めるために生贄を捧げるという儀式を音楽で表現します。不協和音、変拍子、大量の打楽器といった斬新な音の塊が聴衆の耳を強烈に刺激します。両作品とも後の時代の作曲家に与えた影響は計り知れません。

この二曲をまとめて聴ける機会は滅多にありません。もしかしたら、8月4日のアクロス福岡の舞台こそ、オーケストラの歴史が動く瞬間になるかもしれませんよ。

公演の詳細はこちら→

ミュージカル『SPY×FAMILY』を取材しました

ミュージカル『SPY×FAMILY』が博多座で好評上演中です。

「SPY×FAMILY」は遠藤達哉が2019年3月から「少年ジャンプ+」(集英社)で連載中のスパイアクション&ホームコメディコミックス。
「スパイ&超能力者&殺し屋が互いの秘密を抱えたまま仮初めの家族になる」というユニークな設定で人気を博し、シリーズ累計発行部数は3,000万部を突破。現在もその記録を伸ばし続けています。
ミュージカル『SPY×FAMILY』は、原作の持つ世界観はそのままに、令和に相応しいフレッシュなエンターテインメントステージが描かれています。

〈出演〉

ロイド・フォージャー役
森崎ウィン/鈴木拡樹(Wキャスト)

ヨル・フォージャー役
唯月ふうか/佐々木美玲(日向坂46)(Wキャスト)

アーニャ・フォージャー役
池村碧彩/井澤美遥/福地美晴/増田梨沙(交互出演)

ユーリ・ブライア役
岡宮来夢、瀧澤翼(円神)(Wキャスト)

フィオナ・フロスト役
山口乃々華

フランキー・フランクリン役
木内健人

ヘンリー・ヘンダーソン役
鈴木壮麻

シルヴィア・シャーウッド役
朝夏まなと

 
博多座初日に先駆けて行われた囲み取材では、フォージャー家を演じるメインキャスト8名が扮装で登壇しました。
その様子をお届けいたします。

(後列)唯月ふうか/森崎ウィン/鈴木拡樹/佐々木美玲(日向坂46)
(前列)池村碧彩/井澤美遥/福地美晴/増田梨沙
製作:東宝 ©遠藤達哉/集英社

 

Q.東京、兵庫公演を終え、最終地博多での公演を前にした気持ちをお聞かせください。

森崎「緊張感があります。東京・兵庫の公演で培ったもの、頂いたものを博多座で皆さんに受け渡していけたらなと思っています」

鈴木「(東京・兵庫を含めた全公演のうち)まだ半数くらい公演回数が残っています。それを目一杯楽しみたいと思います」

Q.東京、兵庫公演を経て、カンパニーの雰囲気は変わりましたか。

唯月「もとから仲はよかったのですが、回を重ねるごとにもっと濃くなってきました。特にフォージャー家は、作品の中では《仮初めの家族》という設定ですが、本当の家族のようなコミュニケーションや空気感を個人的に感じています。家族ってこういう感じなのかな、と実感して幸せです」

Q.佐々木さんは初めてのミュージカル出演ですが、改めて振り返ってみていかがでしたか。

佐々木「すべてが“初めて”でした。普段は日向坂48で活動しているので、グループみんなで歌っています。今回は一人で、しかも自信を持って歌わないといけないので、稽古の時は声が震えてしょうがなかったです。皆さんに支えて頂いて、最終地博多まで来られて感謝の気持ちでいっぱいです」

製作:東宝 ©遠藤達哉/集英社

Q.ミュージカル『SPY×FAMILY』の見どころを教えて下さい。

森崎「遠藤先生が生んでくださった原作を元に、日本オリジナルのミュージカルに仕上がっています。皆さんがコミックで読み慣れたあの台詞やこの台詞を、オリジナルのメロディに乗せて各キャラクターが歌っている。そこがミュージカルの醍醐味になっていると思うので、注目して頂きたいです」

鈴木「多くのキャストが登場して大迫力でお届けするオープニングナンバーが見どころです。このナンバーはアレンジされて何度か登場し、キャラクターも増えたりもするので、楽しんでいただけたら嬉しいです」

唯月「ちち(ロイド)がアーニャを抱っこするシーンがいくつかあるのですが、その姿があの……萌えます♡ アーニャもとっても可愛くて、癒しの瞬間です。見逃さずにチェックしてください」

佐々木「特に好きなのはヨルの弟ユーリがロイドとヨルの家に訪れてくるシーンです。ロイドを敵視しているのですが、出てくる言葉は誉め言葉ばかりで(笑)。ユーリが弟らしくて可愛いな、といつも思っています」

池村「はは(ヨル)がロイヤルホテルで戦うシーンがとても熱いです。わくわくして、私もやってみたいなと思っています」

井澤「フルメタルレディ(〈黄昏(たそがれ)〉の上官、シルヴィア・シャーウッドの異名)のシーンが大好きです。シルヴィアさんがかっこいいからです」

福地「フォージャー家がおばあさんを助けるシーンが好きです。ちちとははと本当の家族になった気分になれるからです」

増田「オープニングのシルヴィアさんの踊りがすごくかっこいいです。大好きで、いつも舞台袖や楽屋で踊っています」

Q.博多座のお客様に向けてメッセージをお願いします。

森崎「ようやく博多座に来ることができて、とてもうれしいです。皆さんに劇場でお会いできるのが楽しみです。ぜひぜひ、劇場に会いに来ていただけたらと思います。お待ちしております」

鈴木「原作コミックから飛び出したようなキャラクター、そして何より、生のアーニャが皆さんをお待ちしています。ぜひ楽しんでください」

製作:東宝 ©遠藤達哉/集英社

ミュージカル『SPY×FAMILY』は5月21日まで、博多座で上演中。
公演の詳細ページはこちら
ミュージカル『SPY×FAMILY』
チケットのお問い合わせは博多座(092-263-5555)まで。

守田慎之介(劇作家・演出家)によるまちを歩き、ものがたりをつくるワークショップ 参加者募集

街歩きで出会う人・場所・物から演劇を創作!

クリエイション・シリーズで地域アドバイザーを務める守田慎之介が、シリーズ1年目となる昨年度の地域への取材やワークショップに関わった経験を踏まえ、自身の作家性を活かした“ものがたりをつくるワークショップ”を実施します。
劇作家と一緒に黒崎商店街(八幡西区)を歩きながら、そこから生まれる人や場所・物との出会いを活かした創作を体験していただきます。創作のヒントを得たい方、街歩きをより楽しみたい方、この機会にぜひご応募ください!

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守田慎之介 コメント

「書を捨てよ、町へ出よう。」これは10年以上も前から私の創作の背中を押してくれている、寺山修司氏の言葉です。机に向かって知識を得ることはもちろん必要ですが、実際に外へ出て自分自身の五感を使って経験する「出会い」が私の創作にとって必要なことだと感じています。クリエイション・シリーズで創作される松井周さんも「出会い」を大切にされているように思いました。
今回は様々な表情を見せる「黒崎商店街」に飛び出して、街の空気を感じながら、創作のタネを探し、みんなで協力して芽吹かせる、そんなワークショップです。たくさんの方と出会えることを楽しみにしています。

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講師

守田慎之介(もりたしんのすけ)/1982年生まれ。福岡県行橋市出身、在住。2001年に旗揚げした劇団「演劇関係いすと校舎」の代表を務め、上演作品のほぼ全ての作・演出を行う。2016年には「もものみ。」で、2018年には「あくたもくた。」で日本劇作家協会新人戯曲賞の最終選考にノミネート、2017年には高校生と創作した作品「ハレハレ。」(北九州芸術劇場主催)で九州戯曲賞を受賞する。2018年4月からは北九州芸術劇場ローカルディレクターに就任するなど活躍の幅を広げている。

 

アシスタント

山口大器(劇団言魂)、坂口あす実(有門正太郎プレゼンツ)

 

クリエイション・シリーズとは

劇場とアーティストが2年間タッグを組み、地域の人々や表現者との交流など時間をかけて「地域」を知る1年目を経て、2年目に劇場オリジナル作品を創作する事業。
2022~2023年度は北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』、北九州芸術劇場リーディングセッション『ジョン・シルバー』でタッグを組んだサンプル・松井周が北九州に滞在しながら、作品を創作します。

 

備考

企画・製作/J:COM北九州芸術劇場

主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市

 

日程・会場

黒崎・寿通り商店街 コトブキリビング(北九州市八幡西区熊手1-1-31) 2023年6月3日(土)〜4日(日)

  • 6月 3日(土) 13:00〜16:00
  • 4日(日) 13:00〜16:00

 

対象

高校生以上

定員

10名程度 ※原則両日参加できる方

参加費

2,000円

申込方法

こちらよりフォームに必要事項を入力もしくは、氏名、住所、年齢、職業、電話番号、応募動機をご記入の上、郵送にてお申込ください。
※応募者多数の場合は抽選となります。
※参加の可否および参加の詳細については、締切後、ワークショップ3日前までにメールまたは郵送にてご連絡いたします。

申込・お問い合わせ

〒803-0812
北九州市小倉北区室町1-1-1-11
J:COM北九州芸術劇場「守田慎之介ワークショップ」係
(担当:黒﨑、山下)
TEL 093-562-2620

申込開始

4月1日(土)

申込締切

5月20日(土)

杉山至(舞台美術家・セノグラファー)による舞台美術創作ワークショップ 参加者募集

何気ない風景が劇場に!舞台美術デザインの種を探す街歩き

建築を学び、舞台美術家・セノグラファーとして青年団やサンプル・松井周の作品をはじめ演劇やダンスの舞台美術を手がける杉山至が、セノグラフィーの発想で街を歩き、台本や街、劇場空間等のイメージを共有しながら、舞台美術のデザインの種を発見するワークショップを開催します。
舞台美術に興味がある方、北九州の地域性や文化的魅力を再発見したい方など、お気軽にご参加ください!

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杉山至 コメント

舞台芸術は劇場の中だけにあるのではありません。何気ない日常や通い慣れた道、初めて訪れた街の一角で出会うこころ惹かれる風景や場面に創作につながるヒントが潜んでいます。
キーワードは街歩き、コミュニケーション、スケッチ、写真、舞台、劇場、演劇、物語、身体、建築、ランドスケープ、セノグラフィー(舞台美術)等々。
街を歩き環境や風土を体感し、参加された皆さんとイメージを共有しながら創作の入り口を体験していきます。興味ある方参加お待ちしてます!

二日間のワークショップ終了後、9月には実際に公演する新作(松井周 作・演出)の舞台美術の製作ワークショップも開催しますので、出したアイデアをどのように舞台美術にしていくのか?興味ある方はこちらにも是非ご参加ください。
※美術製作ワークショップは9/30、10/1、7、8、14 or 15(予定)

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講師

杉山至(すぎやまいたる)/国際基督教大学卒。在学中より劇団青年団に参加。2001年度文化庁芸術家在外研修員としてイタリアにて研修。近年は青年団、地点、サンプル、てがみ座、デラシネラ、岩渕 貞太、DanceTheatre LUDENS、新テニスの王子様など。演劇/ダンス/ミュージカル/オペラ等幅広く舞台美術を手掛ける。2014年、第21回読売演劇大賞・最優秀スタッフ賞受賞。舞台美術研究工房・六尺堂ディレクター、NPO法人S.A.I.理事、二級建築士、2021年より芸術文化観光専門職大学(兵庫県・豊岡)准教授。

 

クリエイション・シリーズとは

劇場とアーティストが2年間タッグを組み、地域の人々や表現者との交流など時間をかけて「地域」を知る1年目を経て、2年目に劇場オリジナル作品を創作する事業。
2022~2023年度は北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』、北九州芸術劇場リーディングセッション『ジョン・シルバー』でタッグを組んだサンプル・松井周が北九州に滞在しながら、作品を創作します。

 

備考

企画・製作/J:COM北九州芸術劇場

主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市

 

日程・会場

創造工房・稽古場2023年5月27日(土)〜28日(日)

  • 5月27日(土)14:00〜17:00
  • 28日(日)14:00〜17:00

対象

高校生以上

定員

10名程度 ※原則両日参加できる方

参加費

2,000円

申込方法

こちらよりフォームに必要事項を入力もしくは、氏名、住所、年齢、職業、電話番号、応募動機をご記入の上、郵送にてお申込ください。
※応募者多数の場合は抽選となります。
※参加の可否および参加の詳細については、締切後、ワークショップ3日前までにメールまたは郵送にてご連絡いたします。

申込・お問い合わせ

〒803-0812
北九州市小倉北区室町1-1-1-11
J:COM北九州芸術劇場「杉山至ワークショップ」係
(担当:山下、黒﨑)
TEL 093-562-2620

申込開始

4月1日(土)

申込締切

5月20日(土)

新ブログ開設

劇ナビFUKUOKAに新しいブログがオープンしました!

筆者は柴山麻妃さんです。

プロフィール
大学院時代から(ブラジル滞在の1年の休刊をはさみ)10年間、演劇批評雑誌New Theatre Reviewを刊行。
2005年から朝日新聞に劇評を執筆
2019年から毎日新聞に「舞台芸術と社会の関わり」についての論考を執筆

福岡県内で開催された様々な舞台の様子をお楽しみください!

前川 清さんインタビュー

「前川 清 『ありのままに』」が博多座で開催されます。
日程は6月24日(土)、25日(日)。
チケットの発売に先駆け、前川清さんにインタビューさせていただきました。

Q.『ありのままに』は大阪や北海道でも行われるそうですが
このメンバーでやるのは博多座だけと伺いました。

このメンバーで公演するのは博多座だけの特別版です。

Q.『ありのままに』に込められた思いなどありますか

『ありのままに』というタイトルはクールファイブの公演で考えました。
中野サンプラザで2月にクールファイブと公演を行ったとき、
皆、年を重ねて若い時と同じという訳にはいきませんでした。
だけどそのありのままを打ち出していこうと決めたんです。
それで『ありのままで』をタイトルに中野サンプラザで公演を行いました。
九州ではえとう君であったり侑那(ゆきな)、紘毅(ひろき)に
置き換わった『ありのままで』という気持ちでおります。

Q.トークやデュエットの内容の見通しはありますか。

だいたい一か月くらい前に曲目を決めます。
紘毅と侑那は1曲ずつくらい歌います。
ファミリーコンサートの時には『タビ好キ』のテーマ「日曜日」とか「歩いて行こう」とかを
エンディングにさせて頂いています。
ただ、博多座さんでファミリーコンサートと同じものをやるのではつまらないので、凛としたものもお届けしないといけません。
陰に隠れた名曲や、クールファイブのコーラスが際立っている曲を選ぶつもりです。
お客様には「こういった懐かしい歌を聴きたかった」「こういった曲もあったのか」と驚いていただくライブにしたいです。
福岡だけの3人(前川・紘毅・侑那)のハーモニーの歌を作るのはどうでしょうか?
私が詩を書いて紘毅が曲を作るんです。CDを出すのではなく、博多座だけで歌います。
来られたお客様にだけCDを作っておいて配りたいですね。TEICHIKUとうちの事務所にもちょっと相談しないと実現できるかどうか、わかりませんけれど。
来られた方に「おっ」と驚いていただける仕掛けを作りたいです。
前向きに進めてみたいですね。


Q.福岡のファンの方々にメッセージをお願いします。

ライブは一人ではできません。出演者とお客様が一緒になって、初めて満足のいく公演になります。
お客様に来ていただいて、ステージに上がった時にワァっと歓声があがって、初めて出演者にも気持ちが生まれて、いいパフォーマンスができます。
100%のパフォーマンスをするところで、来られた皆様の反応があると私も調子が良くなる。お客様に乗せられる部分も大きいんです。
だからたくさんのお客様に来ていただいて、空席が無いような状態になれば
私たちも喜びあふれて調子に乗って、いろんなことをやると思います。
コロナの規制が弱くなって、自由に外出が出来るようになってきました。
一緒に騒ぎたいな、楽しみたいなと思っております。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。


デビュー55周年記念コンサート IN 博多座
前川 清 『ありのままに』公演情報はこちら
 https://gekinavi.jp/theater/2023/03/maekawa/

北九州芸術劇場クリエイション・シリーズ「新作(タイトル未定)」 出演者募集

北九州で生まれる新たな「家族」の物語

劇場とアーティストが2年間タッグを組み、地域の人々や表現者との交流など時間をかけて「地域」を知る1年目を経て、2年目に劇場オリジナル作品を創作するクリエイション・シリーズ。
第2弾となる2022~2023年度は北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』、北九州芸術劇場リーディングセッション『ジョン・シルバー』でタッグを組んだ松井周が北九州に滞在しながら、作品を創作します。ふるってご応募ください!

作・演出 松井周 コメント
久しぶりに北九州で作品をつくらせていただきます。疑似家族がテーマになるとは思いますが、正確に言うと疑似家族をトレーニングする施設の話です。今回、北九州で取材をさせていただくうちに色々とやってみたいことが溜まってきました。演劇をつくるつもりではありますが、僕の中では新しい遊びをつくってみる感じに近いです。沢山の人にお会いできたら幸いです…よろしくお願いします!

作・演出
松井周(まついしゅう)/1972年東京都出身。1996年劇団「青年団」に俳優として入団後、作家・演出家としても活動を開始する。2007年劇団「サンプル」を旗揚げ、青年団から独立。バラバラの自分だけの地図を持って彷徨する人間たちを描きながら、現実と虚構、モノとヒト、男性と女性、俳優と観客、などあらゆる関係の境界線を疑い、踏み越え、混ぜ合わせることを試みている。近作に『変半身(かわりみ)』(2019年共同原案:村田沙耶香)、ホリプロ『てにあまる』(2020年演出:柄本明)など。2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。伊、仏、米、台湾に続き韓国では2020年から3戯曲が翻訳上演されるなど国内外で支持を集めている。

オーディション日程
5月13日(土)一次審査 10:00~21:00
5月14日(日)二次審査 10:00~21:00
※合格者は、5月15日(月)に事前稽古と写真撮影を行います。

稽古日程
<事前稽古>
5月15日(月)10:00~21:00

<稽古>
9月23日(土)~30日 (土)平日19:00~21:30、土・日・祝祭日13:00~20:00
10月1日(日)~22日 (日)13:00~20:00
10月23日(月)~25日(水)10:00~22:00


公演日程
<北九州公演>
10月26日(木)~29日(日)
北九州芸術劇場 小劇場

<東京公演>
11月4日(土)~5日(日)
東京芸術劇場 シアターイースト


備考

企画・製作/北九州芸術劇場

主催/(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催/北九州市、(公財)東京都歴史文化財団 東京芸術劇場<東京公演>

日程・会場

小劇場、創造工房・稽古場 2023年5月13日(土)〜14日(日)

  • 5月13日(土) 10:00〜21:00
  • 14日(日) 10:00〜21:00

対象

・高校生以上
・舞台経験不問
・心身ともに健康な方
・全日程(オーディション、稽古、公演)に必ず参加可能な方
※高校生の方は、保護者の同意が必要です。
※劇団・事務所等のご所属がある場合は応募の了承を予めご確認ください。
※謝礼あり(本オーディションの参加に関しての謝礼や交通費の支給はありません)

募集人数

10名程度

応募方法

応募用紙に必要事項をご記入のうえ、郵送またはメールにてお申込ください。 

募集チラシ表.pdf

募集チラシ裏(応募用紙).pdf

応募先・お問い合わせ

〒803-0812
北九州市小倉北区室町1-1-1-11
クリエイション・シリーズ出演者募集係 (担当:山下、黒﨑)
TEL 093-562-2620
MAIL  kitageki@kicpac.org

応募締切

4月17日(月)必着
※応募者多数の場合は書類選考の可能性があります。
※オーディションの詳細は5月3日(水祝)までにメールにてご連絡いたします。@kicpac.orgからのメールが受信できるよう受信許可設定をお願いいたします。

「きらめく星座」チケット料金変更のお知らせ

井上ひさし作品人気No.1
全国ツアー千秋楽
西日本地域で唯一の公演!

※チケット料金が変更になりました※

入場料=A席3,000円 B席2,000円 C席2,000円
高校生以下1,000円 (全席指・税込み)

*小学生以上入場可

※すでにチケットをお持ちの方は当日、会場にて返金いたします※


公演詳細はこちら
https://gekinavi.jp/theater/2023/02/kirameku/

舞台「キングダム」出演者メッセージ

舞台「キングダム」の福岡合同取材会が行われました。

登壇者は信役の三浦宏規さん、高野 洸さん(ダブルキャスト)、嬴政・漂役の小関裕太さん、牧島 輝さん(ダブルキャスト)です。

出演者からのメッセージを動画でお届けします。

舞台「キングダム」は博多座で4月2日より公演開始。
チケットは好評発売中です。
お問い合わせは博多座(092-263-5555)まで!

公演ページ https://gekinavi.jp/theater/2023/01/kingdom/

「君といつまでも~Re:北九州の記憶~」製作発表会見を取材しました

北九州芸術劇場は「観る」「創る」「育つ」「支える」という4つのコンセプトを元に様々な事業を行っています。
「Re:北九州の記憶」は「創る」にあたる創造事業で、市制50周年を迎えた2012年度から始まって11年目です。
記録は写真や書籍で残っていきますが記憶は消え去っていってしまいます。
個人の中に眠る記憶を演劇的な手法を用いて残していけないか、という着想のもと、本事業は立ち上がりました。
今回、この事業が始まって以来携わってきた内藤裕敬さん(脚本・構成・演出)が新作を手掛けます。
また、10年間の集大成として5年ぶりの本公演、そして東京公演を実施します。

製作発表会見では、内藤裕敬さん、穴迫信一さん(ブルーエゴナク)、坂井彩(じあまり。)、出演者の皆さん、吉松寛子さん(Re:北九州の記憶プロデューサー)が登壇しました。

登壇者集合写真

Q.これまでの10年間、本企画の構成・演出として携わっている内藤さんにお伺いします。「Re:北九州の記憶」のオファーを受けたときの印象はいかがでしたか。

内藤さん
「ずいぶん前です(笑)
22年前、この劇場ができる前からワークショップを実施して、2年に1度くらい作品を作りに来ていました。それで何年目かにこの『Re:北九州の記憶』の話を頂きました。
ここ(北九州芸術劇場)は公共ホールですから、芸術文化振興、観光、教育といった様々なミッションがあります。
公共ホールが行う自主事業の演劇作品としては、地元に密着した企画であること、地元の幅のある世代の交流を生む企画であること、作品として舞台で上演されることによって普段は劇場に舞台へ足を運ばない方々も友達と一緒に来てくれたり、年々観客層と人数が増えていくこと。そうした複合的な面から公共事業としてパーフェクトな企画だなと最初に感じました。
『Re:北九州の記憶』は、地元の劇作家が高齢者の方にインタビューするところから始まるわけですが、演劇ですから、お話を聞いて、テーマを感じるようなモチーフを劇作家が自分のフィルターを通してオリジナルのアレンジを加えて作品に仕上げるという事がとても大切な要素になります。過去と現在の要素が融合して、この現代だからこそ輝くようなストーリーになっているかがとても大事なことだと思いまして、それを地元の劇作家・役者の皆さんを中心に創作する、こんなにもすべての要素を網羅したパーフェクトな企画はないです。ただやるのは大変だなと思いました。
お芝居ですから、基本的には誰かに見せるのを前提に作るわけで、自分たちが満足したら素晴らしい作品でははなくて、客席で何か生まれていかないと何かが伝わったということにならないので、そこまでのレベルで完成させることができるかどうか、できたらすごいな、と思ったのが最初です」

写真左側が坂井さん、右が内藤さん

Q.これまでの「Re:北九州の記憶」の創作過程にも触れさせてください。普段の創作の過程と違う工程を踏んだ面白さはどういうものでしたか。

穴迫さん
「高齢者の方と会って取材するというのは劇作とは違う技術。高齢者の方のお部屋に行って、におい、生活感とかを含めて、戯曲にどうやって吸収するか考えるというのは演劇の力にそのまま関わっていくんだと分かったのも取材型の創作を続けられたことのよさの一つです」

坂井さん
「インタビューを受けた方の思いと自分の思いが重なるところを探して、インタビューさせていただいた方だけではないし、自分だけでもない、合作のようなところを目指して執筆をしていったと感じています」

写真左側が吉松さん、右が穴迫さん

Q.「Re:北九州の記憶」は今年で11回目を迎えます。振り返ってみていかがでしょうか?

内藤さん
「そもそも最初から10年やると決まった企画ではなかったです。でも作家の頑張りがあったし、インタビューされる方が増えてきましたし、地元密着型の話だし、知り合いの知り合いの話が飛び出したりして、どんどん、じわじわ広がっていった。それが10年続いた理由じゃないかと思います。この後15年20年続けるべき企画なのかもしれない、という気がしています」

Q.内藤さん、今回の新作について構想や創作にかける思いについて教えて下さい。

内藤さん
「『Re:北九州の記憶』はこれまでに89作書かれています。思いのほか傑作が多いです。その中でも興味深い作品を個人的な判断で12~13作品チョイスして、絡めあいながら一本の作品に仕上げられそうな要素をピックアップしました。それを半分くらいの7作品に絞りました。これをうまく構成しながら私が新しく書く部分で一本にまとめていこうというのが今回の作業です。私が書く部分も完璧にオリジナルを書くのではなく、作品としてチョイスしなかった部分にあるエッセンスを膨らませて書いていきます。全体をまとめてなおかつ新しく面白く、ノスタルジーに偏って終わるのではなく、現代性が担保できるような作品にしたいです」

公開稽古のようす(1)

Q.今回のタイトル「君といつまでも」について教えて下さい。

内藤さん
「人の個人史というのはその方が亡くなれば消えてしまう。その人の孫でもなければ聞けないような話がたくさんあります。おびただしい数の記憶が取り返しのつかないことになっている。しかし、そういうもの一つ一つが街の中では生きているというのを実感します。消えてなくなってしまったのだけど、そこかしこに残っているものに囲まれて生きているな、と感じます。昔とは縁を切った現代がここにあります、みたいなことはありえない。そういう意味で、君といつまでも、という感じで暮らしていると思うんですよ。作品全体をご覧になって、君とはどの君か、お客さんが自由に楽しんでいただけたらと思います。さまざまな君といつまでも暮らしていけるんじゃないかなと」

公開稽古のようす(2)

Q.現時点で可能な範囲のあらすじを教えて下さい。

内藤さん
「お話は時系列的に並んでいて、戦後まもなくから徐々に現代へ向かっていきます。いまのところ若戸大橋ができるまでのお話です。取材でできた名作を並べています。今ご存命の方が過去をどういう風に受け止めて今を生きているのか、現代という視点を置きながらこれまでの名作をつづりたいという発想を持っています。中心になる5つのエピソードはもう稽古に入っていて、どういう現代の視点を持たせて一本にまとめ上げるかは稽古を観ながら決めます。いい作品にしていきたいと思いますので、どうぞご期待ください」

Q.地域性の強い作品と聞いていたが、東京公演を行うきっかけや意義などをお伺いできますか。

吉松さん
「この事業を始めて数年経ってから、北九州だけではなくいろいろなところで公演して欲しいというお声はいただいていたのですが、なかなか踏み切れずにいました。10年経って作品は89作品、インタビューを受けて下さった方は73名になりました。10年間やってきたことを東京できちんと発表したい思いがあり、東京公演が実現しました」

「君といつまでも~Re:北九州の記憶~」は2月23日(木祝)~2月26日(日)北九州芸術劇場小劇場で、
3月3日(金)~3月5日(日)東京芸術劇場シアターイーストで公演されます。

公演記事はこちら
https://gekinavi.jp/theater/2022/11/r4kioku/

お問い合わせは北九州芸術劇場TEL 093-562-2655(10:00~18:00)まで。

劇ナビ運営について

「劇ナビFUKUOKA」は、株式会社シアターネットプロジェクトが運用管理しています。
株式会社シアターネットプロジェクト
https://theaternet.co.jp
〒810-0021福岡市中央区今泉2-4-58-204

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