劇ナビFUKUOKA(福岡)

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博多座にて『西遊記』上演決定!

2023年11月、博多座で『西遊記』が上演決定!
主演の孫悟空役は片岡愛之助が演じます。
『西遊記』は1978年に日本テレビ開局25年記念番組として製作され、大ヒット。
社会現象を引き起こしました。
今回は、45年の時を経て「日本テレビ開局70年記念舞台」として舞台化。
演出は堤幸彦が担当し、LEDの映像技術、フライング、特殊効果をフル活用し、「誰も見たことのない」舞台の企画が動き始めています。

【出演】
片岡 愛之助(孫悟空)
小池 徹平(三蔵法師)
戸次 重幸(猪八戒)
加藤 和樹(沙悟浄)
村井 良太(玉竜)
藤岡 真威人(紅孩児)
中山 美穂(鉄扇公主)
松平 健(牛魔王)

情報解禁直後に福岡で、主演・片岡愛之助と演出・堤幸彦が登壇して合同取材会が行われました。
その様子をお届けします。

 
堤幸彦
「両親が大分の生まれですので、九州には強い親近感を感じています。博多で公演ができるのは本当に喜ばしいです。頑張らせて頂きます」

片岡愛之助
「孫悟空といいますと、堺正章さんを思い浮かべます。小学生の頃、テレビドラマを毎週楽しみにしていました。その役をこのような形で、堤監督に演出していただき、豪華なキャストの皆さんと一緒に勤めさせていただくということで、期待しかありません。楽しみにしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします」

 

Q.作品の概要についてお話しいただける範囲で説明をお願いします。

堤幸彦
「皆さんご存じの通りの西遊記です。
ドラマではアクションコメディの印象が強い作品ですが、
今回は友情、争い、人間の業の深さなど、いろいろな要素を完備したストーリーにしようと思っています。
舞台は大きく二幕で、一幕は出会いと、いったい何が敵なのか。
松平さん(牛魔王)、中山さん(鉄扇公主)を筆頭に
悪の帝国のようなものがある。そこと対峙する。大変な危機を迎える。
二幕においては奇想天外な対決方法で戦っていく。
なぜ妖怪になったのか、どうして悪の帝国なのかもしっかり解決する人間ドラマにしたいと思っています」

 

Q.作品の魅力について語ってください。

片岡愛之助
「映像だとCGで何とかなることはたくさんありますが、
舞台で生身の人間が演じると、できることは限られてきます。
私は普段、歌舞伎を演じています。
歌舞伎には歌舞伎の魅力がありますが、アナログな中でできることは限られています。
ただ、堤監督の舞台は特別で、不可能だと思っていることを
なんでも可能にしてくださる。
まず、悟空といえば筋斗雲。筋斗雲はどうするのかなと思っています」

 

堤幸彦
「解決法は見出しています」

片岡愛之助
「分身の術は?」

堤幸彦
「任せてください(笑)」

片岡愛之助
「嬉しいですね。どうなるんだろう」

堤幸彦
「如意棒は少し制限があります。長くならないとつまらないので、考えています」

片岡愛之助
「夢が膨らみます」

 

Q.テレビドラマのイメージがベースにあります。
舞台でそれを上回るような演出をどのように考えていらっしゃいますか。

堤幸彦
「最近の舞台装置には想像を超えたテクノロジーが集まってきています。
特にLED技術の研究はこの数年で益々精度が上がって、
分身の術も簡単にできるようになりました。
でもそれは想像の範囲なので、そこを超えうるものを作りたいです。
先程愛之助さんが歌舞伎はアナログだとおっしゃっていましたが、
江戸時代からある歌舞伎の中には舞台芸術、
舞台の中にある驚かしみたいなものが詰まっています。
最新テクノロジーと舞台の知恵が全て詰まった歌舞伎の技をうまくミックスして
一分たりとも飽きさせない舞台の連続にしていきたいです。
一回芝居を見ても見逃してしまうシーンが出るくらい動きを詰め込みたい。
その設計と準備をしています」

 
Q.孫悟空を演じるにあたって愛之助さんならではのカラーはありますか。

片岡愛之助
「堺正章さんの孫悟空で育って、子どもの頃は『なりたいな』というあこがれがありました。本を頂いたら、皆とぶつかりながら、堤さんに指導していただきながら、役を作り上げていきたいです。お客様に愛之助の孫悟空だなと感じて頂けたら嬉しいです」

西遊記の博多座公演は2023年11月10日(金)~23日(木・祝)(予定)。
公演詳細は後日公開となります。
お楽しみに!

『船乗り込み』を取材しました

六月博多座大歌舞伎が大好評上演中です。

5月31日には公演に先立って出演俳優がご当地到着をお披露目する「船乗り込み」が行われ、博多川の川岸に多くの見物客が集まりました。

中村雀右衛門、中村鴈治郎、尾上菊之助、片岡愛之助ほか14人の出演者が8隻の船に乗り込み、博多川の清流公園からリバレイン フェスタ・スクエア前までを川下りしました。

博多座の船乗り込みは平成11年(1999年)に始まり、今年で22回目。コロナ禍の影響で令和2年~令和4年は中止を余儀なくされ、4年ぶりの復活となりました。

また、船乗り込みの後には博多座で式典が開催され、出演者が意気込みを語りました。

中村雀右衛門さん

「5年ぶりに船乗り込みがあり、多くの方にご声援いただきましたことを本当にうれしくありがたいと思っております。この度は昼の部におきまして『廓三番叟(くるわさんばそう)』で傾城を勤めさせていただきます。また二つ目の、『人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)』では長兵衛女房お兼、そして夜の部の『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』では徳兵衛女房お辰を勤めさせていただきます。両方とも女房役ですが、二つとも菊之助さんの女房役をさせていただきます。年の差はございますがツレに似合うよう精一杯勤めたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします」

中村鴈治郎さん

「4年ぶりの博多です。やっと来れました。うれしゅうございます。今日は何よりも本当に大勢の方がいらっしゃって、待っていてくださったんだなという事を感じました。とてもワクワクしました。今回わたくしは昼の部はすっぱの九郎兵衛を演じます。腹の中まで真っ黒黒くろ……悪人でございます。それと夜の部は釣船三婦という侠客の男たちに慕われている親父気質の男をやらせて頂いております。皆様楽しんでいただければと思っております。ぜひとも皆様、一人でも多くの方に声をかけて頂いて、見た後に皆様をまた誘っていただいて、どんどん輪を広げていただいて、この博多座の公演が満員で終わりますようによろしくお願い致します。」

尾上菊之助さん

「今年は4役ともすべて初役の役を勤めさせていただきます。初役と申しますといろいろと不慣れなことや緊張もあります。『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』では愛之助さんと久しぶりに舞台をご一緒させて頂きますのでそれをすごく楽しみにしています。ほかの演目は全て私の高祖父でありましたり私の曾祖父が創作したもの、得意としたものを勤めさせていただきます。毎年博多に来させていただいていましたが、船乗り込みのないことを寂しく思っておりました。今日は快晴になり、関係者の皆様に大変応援していただきましたので、(初役を)挑戦して関係者の皆様にご納得いただけるよう、一生懸命勤めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします」

片岡愛之助さん

「今日の船乗り込み、雨が降ると思っていたら晴れて、こんなに嬉しいことはございません。そして沿道にいらっしゃったたくさんの方々に、ぜひ見に来ていただきたいと思います。今回3役勤めさせていただきます。菊之助さんとは久々の共演でございます。鴈治郎お兄さんがおっしゃっていた真っ黒黒の九郎兵衛に刀を取られそうになるのはわたくしでございます。わたくしは正直な田舎者を勤めさせていただきます。そして夜の部では団七九郎兵衛。体中に絵の入ったような任侠ものです。まったく毛色が違う役を勤めさせていただきます。博多では7月、山笠というお祭りがございます。今月は、大阪の夏祭りを一足先に楽しんでいただければと思っております。お昼見て頂いた方はぜひ夜も。夜を見て頂いた方はぜひお昼も見て頂きたいです。よろしくお願いいたします。」

六月博多座大歌舞伎の公演期間は19日(月)まで。

公演の詳細はこちら

https://www.hakataza.co.jp/lineup/202306/kabuki/index.php

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