博多座4月公演舞台は、『キングダム』。累計9500万部を突破!動乱の春秋戦国時代を描く国民的大人気コミックが初の舞台化だ!時は中国古代、春秋戦国時代。戦災孤児の少年・信と、のちに秦の始皇帝となる若き王・嬴政。歴史上初めての中華統一は、たった二人の少年からはじまったーーー。すべての道は天下の大将軍へと繋がる!
信役の三浦宏規、高野 洸、嬴政と漂役の小関裕太、牧島 輝の4人が帝国劇場での公演を終えた手応えと博多座への意気込みを語った。
—— 役が決まった時の率直な感想と、帝劇で実際に演じられての今のお気持ちは?
三浦宏規(以下三浦):『キングダム』を舞台化という大きな企画のお話でした。しかも最初が帝国劇場で。しかもミュージカルではなく生演奏オーケストラで。率直にどうなるんだろうという期待感がありました。自分が出る出ないの前にシンプルに見たいなこの舞台、と思う素敵な企画でした。信役をさせてもらえることになって、相当プレッシャーはありますが、決まったからにはやりきりたいという気持ちが強いです。帝劇統一(高野 洸命名。SNSトレンド入り)が全公演全員で無事終わったことが嬉しい。大阪公演の次は博多統一です!本当は僕は「キングダム〜」というのを流行らせたかったんですけど(笑)。
高野 洸(以下高野):出演が決まった時はすごくびっくりしました。大人気コミック「キングダム」の信という主演で。いろいろ驚きがある中でどうやって舞台化するんだろうと。お客様には大胆に見えているところも演者もスタッフも全員かなり緻密にやっています。このまま集中を切らさないで気を緩めずしっかりとやっていきたいですね。
小関裕太(以下小関):大人気漫画で、アニメ、映画もあり、国王である嬴政役はものすごく嬉しかったが、その分覚悟を決めるのに時間がかかりました。自分にやり遂げられるのか、と不安で。オリジナルで一から作るのは嬉しいのですが舞台バージョンはどうなるのかと思いました。事務所の先輩が(映画実写版で嬴政と漂役の)吉沢亮。それもあって運命的なものを感じました。今は決断して良かったし、すごく楽しく演じさせてもらっています。
牧島 輝(以下牧島):嬴政と漂役でお話が来た時は、よしやったー!来たー!って気持ちで嬉しかったですね。元々よく読んでいた大好きな作品だけど、役者あるあるで、演じることはまぁないだろうと思っていたので、まさか嬴政と漂役を自分がやるとは。よくぞ声を掛けてくださったとガッツポーズでした。幸せを噛み締めてます。本当に舞台上で嬴政として、漂として生きている時間が楽しいです。ファンとしてもよくぞこの作品を舞台化してくれた!と。目の前に信が居て、王騎が居て、と「キングダム」ファンからしたら夢のような空間で、毎日刺激的に日々を送らせてもらいました。
—— 舞台『キングダム』は、ここが一味も二味も違うぞ、という見所を教えてください。
三浦:まず全員が言いたいと思うことを言います。殺陣が本っ当に凄いです。「キングダム」は戦いの物語なので。しかも漫画原作なんですが、戦いの内容もすごくリアル。舞台の魅力はなまであることなので、「キングダム」の登場人物たちが本当に息を切らしながら戦いまくる場面は客席から見ていても手に汗握るシーンと思います。客席に居ても自分も戦闘に加わっているような感覚です。信は戦いの中ではリアルに切られ蹴られて本当に息を切らして転げ回ってます。身体全部を使っているのでひと公演終わった後の達成感がものすごく大きいです。
高野:僕は舞台美術の素晴らしさですね。奥行きが広い劇場で大迫力なんです。すごく大きなパーツが舞台袖にも山積みでパズル状態になるくらい。そんな大迫力の演出が面白いと思います。いろんな場面によっても変わっていく照明の当て方や質感が素晴らしい。
小関:音楽が本当に素晴らしいです。今回ミュージカルでなくストレート劇なのに生演奏で、国王としての威厳を保たなければならない緊張感の中、音楽のパワーに背中押されます。その分渥美先生の見せる殺陣では、音が無くなった瞬間の臨場感や緊張感も凄い見どころです。
牧島:他の作品と違うところはたくさんありますがやはりするスケール感がすごいです。何しろ中華統一という話ですから。劇場の広さって決まっているけれどそれを感じさせないほど話も大きいしセットも高さがあり、役者も熱量も大きい。どんどん空間も話も広がっていくような感じがするのもこの舞台の良さと思います。
—— 今回役作りで気をつけたことと、Wキャストなので自分の演技で注目して欲しいところを。
三浦:信は主役ですが、下僕です。泥臭く生きてきた人間なので嬴政とは言葉使いや体勢などが違うのを表現するのが大変。剣も自己流の殺陣が力強くて、なぜ勝てるのかとかいろいろ模索しながら体の使い方から考えています。
高野:信に近づけるために僕も模索してましたが、外見だけでなくもっといろんな魅力を重ねて出来たものを原作から読み込んでいきたい。戦争孤児の大変さ、わかっていての優しさなどシーンごとに追求したいと思ってます 。信の瞬発力とか身体の柔らかさを感じていたのでそこをぜひ見てください。
小関:二役あるので少しずつ。漂は本当に重要な人物だと思っています。出ている時間は少ないのですが信の天下の大将軍になるという信念の大本になっているのが彼の存在。彼の生き様、死に様でお客様にも、信にも短い中で伝えるというのが自分にとっての課題でした。嬴政としては今回Wキャストが多いのですが毎回違うんです。間合いや表情、投げかける言葉に対する反応、怒ったり足並みを揃えていくところなど。自分にとっても面白さの1つで毎公演違うのを楽しみにしています。
牧島:僕がこだわったのは原作漫画コマとコマの間の描かれていない部分をどうやって繋いでいくか。アニメでも漫画でも話している人以外を写す事ってあまりない。その時その時で嬴政だったらどういう顔をしているだろうかとか、どういうリアクションをするだろうかとか。想像を膨らませながら役作りをしたので自分が話してない時や周りのリアクションもポイントですね。見てほしいところ、僕は眼ですね。嬴政はあまり大きくリアクションすることが少ないので。どんなところで強い眼をしているか細かいところも注目して見ていただけたら嬉しいです。
—— 高野さんは福岡のご出身ですが、福岡で公演することへの意気込みは
高野:地元出身だけに博多座は憧れの舞台で出演は夢でした。地元の人たちに恩返しできるように活動が届けば良いなと思いながらやっていました。博多座で演れるのは光栄なことでしっかりやりたい。原作者の原先生も佐賀のご出身で九州のご縁を感じるのでしっかりと信を全うしたいと思います。
——4月からの福岡で楽しみにしていること、高野さんはお三方に福岡の魅力を伝えるとしたらどんなところですか
三浦:博多座が大好きで帰って来られるのが楽しみ。1ヶ月公演も4回目ですが第2の故郷と思ってます。落ち着くんですよね。
高野:高校卒業で東京に行ったので、夜の街、飲むところは知らないのでむしろ教えてもらいます。久留米だったら美味しいところお勧めしますよ。
小関:1ヶ月福岡に滞在するのは初めて。出演後をどう過ごそうかな。人が温かい印象があるので、まず友達作りをします。
牧島:美味しいものがいっぱい食べたい。先輩たちから良い劇場だよといっぱい聞いているので楽しみですね。
—— 東京公演終わっての感想と、Wキャストの相手をどう思っているか
三浦:東京公演は無事演りきれるか、どう受け入れてもらえるか不安でしたが、初日のカーテンコールで、音と体と心で体感した。一生忘れられないですね。洸さん(高野)を観たのはゲネプロが最後なのでまた変わってきていると思う。でも有無を言わさぬ存在感。そこにいるだけで説得力があって何を試しても信、洸さんの心の真っ直ぐさが反映されている信。すごく思いやり、優しさが濃く出ている信になっている。本番観たいですね。
高野:ケガやコロナ禍など大変な中、何とか乗り切って公演出来て本当にホッとしました。宏規(三浦)の言葉そのまんまお返ししたいくらい。信役が正解だった。稽古場でもアイディア出してくれるし、同じ役を演るのが新鮮です。パワーがあって意志の強さを感じる信。すごく説得力のある信。僕もゲネプロ以来なので久しぶりに観たいですね。
小関:カーテンコールで観客席見て、あぁこんなに大きな舞台だったのかと。ここまで来たか、とじんわり来てすごい達成感でした。印象的なエピソードとしては王騎役の山口祐一郎さんがリハーサルの最中に袖で「いやぁ言葉って良いね」とおっしゃったのに鳥肌が立ちました。あのミュージカルの帝王が、音楽も良いけど、音のない言葉だけも良いね、とおっしゃって。改めてすごい戯曲に携わらせてもらっていると重く感じました。もちろんお客様によって見方はいろいろですが僕から見た牧島くんの嬴政は、芯が通っていてすごく強い。1つ1つの所作にも力強さを感じる。お客様に、彼は何を思っているんだろうと投げ掛けるパワーを持った王だなと思います。原作でもアニメでも映画でも、漂と嬴政は読み手によって感じ方がすごく違って、同じセリフ1つでもこの2人でも解釈が違ったりするのがまた魅力で。その中で強さの奥に潜んだ何かを見たいと思わせるような嬴政じゃないかなと思います。
牧島:観客席からもパワーをもらえるということですね。シーンによっては本当はもっと人がいるんだけど想像に任せてで、という場面でも力をもらえたのは客席からで。僕は王として檄を飛ばすシーンでは勝手にお客様を自分の兵と思って、奮い立たせようと思って演ってました。そうしていくと客席と舞台が1つになって空間がどんどん広がって行く。戦場に見えてくる。そういうことがあるんだなと感じました。小関さんの漂と嬴政は本人の良さが出ていると思います。小関さんは本当にピュアな人で、その純粋に役作りされていて打算がない、すごく言葉がクリアに聴こえるのが素敵。根本的なものなので真似しようとしてもできないところが人の心を揺さぶって届く。見ていても気持ち良くなる役作りをしているなと思います。
——最後に博多座にお越しになるお客様にメッセージをお願いします。
牧島:初めて観劇されるかたもいらっしゃると思いますが、たくさんの魅力が詰まった舞台です。劇場によって作品の成長して行く様を見届けていただけたら嬉しいです。
小関:凄いものをみんなで作ったな、と自負しています。自分としてもすごく挑戦的な役でした。舞台は生ものです。この期間しかやってないので絶対により多くの方に観て欲しいという思いがこの作品は特に強いです。博多座での公演がこのツアーの中で一番長いのですが、たっぷりあると思っていたらあっという間ですので是非今すぐ観に来てください。
高野:福岡にお住いの、いや九州にお住いの方はぜひ博多座に集まって欲しいですね。大阪統一したら博多に凱旋しますので、生で、今しか見れないものをぜひ観に来て欲しいです。
三浦:もしかしたらこれから僕たち博多で有名人になるかもしれないので(笑)、みなさんに認知されて、1ヶ月じゃ足りないぞ、3ヶ月くらい演ってくださいと言われるくらいになりたいです。それくらい皆様に知って欲しいし、皆様を裏切らない作品をお届けしたいと思っているのでぜひ楽しみにしてください。
——ありがとうございました。
博多座4月公演舞台『キングダム』公演情報
日時 4月2日(日)〜27日(木)
原作 「キングダム」原泰久(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
脚本 藤沢文翁
演出 山田和也
音楽 KOHTA YAMAMOTO
出演
三浦宏規 / 高野 洸
小関裕太 / 牧島 輝
川島海荷 / 華 優希
梅澤美波(乃木坂46) / 美弥るりか
有澤樟太郎 / 梶 裕貴
鈴木大河(IMPACTors/ジャニーズJr.) / 神里優希
早乙女友貴
元木聖也
朴 璐美 / 石川由依
小西遼生
山口祐一郎
チケット料金/A席15,000円 B席10,000円 C席5,500円(全席指定・税込・未就学児入場不可)
お問い合わせ 博多座電話予約センター 092-263-5555
日程・キャストスケジュールは博多座HPをご覧ください。
2023.04.13
カテゴリー:
本日予定されておりました、RKB女声合唱団の演奏会は台風接近のため、中止・延期となりました。
楽しみにしていてくださったお客様には大変申し訳ありません。
危険ですので、どうか本日はおいでにならないようお願い申し上げます。
また改めて告知させていただきます。
RKB女声合唱団 団員一同
2022.09.18
カテゴリー:音楽・オペラ
お待たせしました!ついに3年ぶり、福岡アジア映画祭が復活します!
珠玉のアジア映画を取り揃えました!他では観る事の出来ないアジア映画をぜひ、観に来てください。
日時:2022年9月3日(土)~4日(日)
会場:アンスティチュ・フランセ九州・3Fホール(地下鉄・赤坂駅3番出口そば)
◎「あの庭の扉をあけたとき」日本/2022年/95分/監督:蜂須賀健太郎 ★ゲスト:蜂須賀健太郎監督
絵本「100万回生きたねこ」の佐野洋子による同名のファンタジー小説の実写化。主人公の少女・洋子と近所に引っ越してきたおばあさんの交流を紡ぐ作品。ドラマ「監察医 朝顔」で知られる加藤柚凪が主役の洋子を、松坂慶子がおばあさんを演じる。また、坂川陽香(AKB48)が中学生になった洋子、佐藤隆太が洋子の父親、酒井若菜が母親を演じている。
◎「合間にて…」 日本/2019年/68分/監督:中田圭 ★ゲスト:中田圭監督
ふと、故郷へ帰る事になった一人の女性。列車の時刻までの時間つぶしにさまよい始め…。つかの間の時に身を委ねながら、心の安らぎを取り戻していく女性の心象風景を、リアルにそして優しく静かな目線で描くフリースタイルなセッション・ムービー。主演は人気アイドルグループ・アイドリング!!!の元メンバーの女優・森田涼花。共演は「男水!」、「Please Please Please」など映画や2.5次元舞台で活躍の佐藤永典。監督は「非金属の夜」や「トリカゴ」、「中野JK 退屈な休日」で注目の中田圭。
◎「我が心の香港 映画監督アン・ホイ」好好拍電影 Keep Rolling
香港/2020年/119分/監督:マン・リムチョン(文念中)
香港映画の巨匠アン・ホイの驚くべきキャリアを探る、貴重なドキュメンタリー。人生は映画とともにー。香港の現在とこれまで、そして、これからも、香港のためにエネルギッシュに映画を撮り続ける。アン監督の作品と人柄について、ツイ・ハーク、ホウ・シャオシエン、シルビア・チャン、アンディ・ラウ、ジャ・ジャンクーなどそうそうたる中国圏の映画監督や俳優が語っていきます。
◎「モンマルトルパパ」 韓国/2019年/83分/監督:ミン・ビョンウ
★ミン・ビョンウ監督とのオンライン・ティーチ・イン予定。
高校の美術教師を定年退職した主人公は、長年の夢であったプロの絵描きになるために、フランスのモンマルトルに行く。いやいやながらも同行する妻と息子。描いた絵はいっこうに売れないが、それでも、毎日、路上で絵を書く。ちょっと変わった家族のユニークなロード・ムーヴィー。
◎「森の守り人 ~ イサムの場合 ~」インドネシア/2019年/ 53分/監督:中井信介 ★ゲスト:中井信介監督
インドネシアで、過去に違法伐採の仕事をしていたイサムは、環境NGO「FNPF」で働き、かつて自分が破壊していた森の再生に取り組んでいる。しかし、森での暮らしが息子に孤独を強いていることを気に病むイサムは再婚に向けて動き出す。
◎「インド日記 ~ガジュマルの木の女たち~」
インド・日本 / 2016年 / 上映版100分/監督:早川由美子
インドで出会った女性たちを記録した、映像旅日記。社会の最底辺で働く女性たちの団体・SEWAを取材し、彼女たちがビデオカメラを武器に、生活を向上させていく様子を紹介する。デリーのアジア女性映画祭では、イラン、インドの女性映画監督たちの素顔にも迫る。インドで出会った、パワフルすぎる女性たちに圧倒されよ!
【タイムテーブル】
9月3日(土)
10:30〜 「森の守り人 ~ イサムの場合 ~」※監督トークイベント
12:30〜 「インド日記 ~ガジュマルの木の女たち~」
※監督オンライントークイベント(予定)
15:00〜 「合間にて…」※監督トークイベント
17:30〜 「あの庭の扉をあけたとき」※監督トークイベント
9月4日(日)
10:00〜 「モンマルトルパパ」※監督オンライントークイベント(予定)
14:35〜 「我が心の香港 映画監督アン・ホイ」
16:50〜 「森の守り人 ~ イサムの場合 ~」※監督トークイベント
18:30〜 「合間にて…」※監督トークイベント
【前売券】コロナ感染予防対策のため、席数に限りがあります。まずメールにてのご予約をお願いいたします。
e-mail:faff@gol.com まで。
【予約申し込み必要事項】
①お名前(ふりがな)、②お電話番号、③券種(一般またはシニア)、④座席の枚数(席は指定席ではありません。)
【ご予約料金】
一般1400円、シニア1100円(年齢確認できる物を受付にてご提示ください)。
【お支払い方法】
当日、受付にてお支払い下さい。
当日料金は、当日1800円。(席に余裕のある場合のみの販売。なおご予約にて満席の場合は当日券はありません。)
【お問合せ】
福岡アジア映画祭事務局 電話090-9579-8051
博多活弁パラダイス番外編「片岡一郎、夢声を読む 」〜徳川夢声の短編小説「連鎖反応 ヒロシマ・ユモレスク」を片岡弁士が朗読〜
撮影:安達英利
8月12日(金)19時開演
会場 ブックスキューブリック箱崎店
木戸銭 予約2500円(当日3000円)※ワンドリンク付き
活動写真弁士・片岡一郎さん(44)による徳川夢声の短編小説の朗読会「片岡一郎、夢声を読む」を開催いたします。今回は朗読がメインの会です。「話芸の神様」と呼ばれた夢声ですが、文筆活動もしており、今回はその中でも異色の原爆小説「連鎖反応」を朗読いただきます。77年前の広島に思いを寄せる夜です。
※朗読の前には、ご挨拶代わりに短い活弁の実演(伊丹万作監督、片岡千恵蔵主演の「国士無双」)もやっていただきます。
原爆に遭った主人公が様々な幻惑を覚えながら広島を歩く、ただそれだけの話ではある。
物語に大きな起伏は無い。一瞬で目の前の景色も知人も失ってしまった現状が上手く理解できない人間がそこにあるばかりだ。
ユーモアを尊んだ無声は声高に原爆を非難するのではなく、原爆投下直後の広島をまるで紀行文の如く描いてゆく。何事も無いような文章がむしろ虚無の色合いを強める。夢声は原爆投下直後の広島を見ていない。入念な調査と長年培ってきた語りの技術で執念の様にしてヒロシマを幻視する。
今回、朗読いただく徳川夢声の短編小説「連鎖反応 ヒロシマ・ユモレスク」について、活動写真弁士の片岡一郎さんが書いた文章の一節です。夢声は、年下の親友を原爆で喪い、この小説を書いたと言われます。声高に反戦や反核を叫ぶわけではなく、非常にアイロニカルな作品ですが、それだけに、そこから何を感じ取るかは、読み手に委ねられています。片岡さんの声を通して私たちに届く夢声が描き出した広島はどんな姿をしているのでしょうか。
片岡さんはこの「連鎖反応」を<結果として夢声文学におけるある種の到達点を示す作品となった>と評しています(ちなみに夢声も元活動写真弁士です)。
※片岡さんの文章の全文はこちらのリンクからお読みいただけます→https://shimirubon.jp/columns/1684520
会の概要は、ブックスキューブリックさんのHPをご参照ください
http://bookskubrick.jp/event/8-12
活弁時代の徳川夢声
19時開演で、最初に片岡さんのご挨拶、そして、映画「国士無双」(1932年)を片岡さんの活弁付きで上映(「国士無双」は何度かリメイクされていますが、これは片岡知恵蔵主演の1932年版)。
本来は1時間超ある作品ですが、長らくフィルムが散逸しており、現存する中では最長となる24分版を上映。途中、フィルムが抜けている場面こそは、弁士の腕の見せどころ。往年の名作をお楽しみください。
活弁の後、短い休憩の後、この日のメインの朗読。朗読は約1時間、全体で約1時間強の予定です。
2022.08.12
カテゴリー:
Images courtesy of Park Circus/MGM
「午前十時の映画祭11」初めての試みとして開催いたしました「町山智浩氏が語る20世紀名作映画講座 映像付き上映』」は、ご覧いただいた皆様より大変ご好評いただき、第三回の開催が決定いたしました。
今回は町山さんに『ファーゴ』について語っていただきます。
事前にビデオ収録した町山智浩さんによる解説映像を、映画の本篇前後に上映いたします。
●日時:2月5日(土)、13日(日)の2日間、10:00開始
●料金:一般1,500円/シニア1,200円/学生1,000円
※特別興行につき、招待券、ポイント利用等無料鑑賞は不可
新型コロナウイルスの感染状況や緊急事態宣言の状況によっては、休業やイベントの中止など、開催できない可能性もございます。その場合は振替上映を検討させていただきます。
2022.02.02
カテゴリー:映画・最新情報
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