劇ナビFUKUOKA(福岡)

劇ナビFUKUOKA(福岡)
シネマ歌舞伎『曽根崎心中』開幕!

  近松門左衛門が江戸時代に起きた実際の事件を元に、人間の底知れぬ愛の深さを描いた美しくも悲劇的なラブストーリー『曽根崎心中』。一時は上演が中断されましたが、初演から 250 年ほど経ち、宇野信夫の脚色・演出、坂田藤十郎(当時 中村扇雀)と藤十郎の父・二世中村鴈治郎によって再興され、「扇雀ブーム」が巻き起こりました。「曽根崎心中」は時代を超えた上方歌舞伎不朽の名作として今もなお人気を博しています。

  今回シネマ歌舞伎として蘇る2009年4月の「歌舞伎座さよなら公演」で上演された舞台では、物語の中心となる遊女 お初を生涯で1400回以上もつとめた 人間国宝・四世坂田藤十郎が、お初の恋人の商人 徳兵衛を、上方歌舞伎の大名跡を継いだ藤十郎長男・中村鴈治郎がつとめました。鴈治郎が出演、歌舞伎指導をした映画『国宝』で重要なシーンを担った話題の演目「曽根崎心中」。そのなかでも上方歌舞伎の名家・成駒家が魅せる決定版の舞台を映画館のスクリーンでお楽しみください。

©️松竹株式会社

驚異の 1401 回!『曽根崎心中』のお初に生涯を捧げた人間国宝・坂田藤十郎

 歌舞伎俳優の四世坂田藤十郎(1931~2020)は、上方歌舞伎を代表する女方として知られています。21 歳で遊女・天満屋お初役を初演して以来、約 50 年以上にわたりこの役を演じ続け、その生涯で 1401 回という驚異的な回数を勤めています。回数を重ねてもなお、毎公演全身全霊をかけて魅せる「19 歳の娘らしいフレッシュなかわいらしさ」や「愛する男のために自分の命をもかける毅然とした姿」は、たいへん評判となり、「お初」は藤十郎の当り役となりました。

 藤十郎の芸と血は、長男の四代目中村鴈治郎(1980 年から『曽根崎心中』に出演。シネマ歌舞伎として蘇る 2009年「歌舞伎座さよなら公演」でも恋人の平野屋徳兵衛役)、孫の初代中村壱太郎(この 3 月京都・南座で新演出版となる『曽根崎心中物語』にて、お初・徳兵衛を交互に勤めた)へ、脈々と受け継がれています。

 ちなみに、九州では博多座で2015年の『曽根崎心中』が藤十郎1400回の記念すべき公演でした。今はもう生で見ることのできない人間国宝・藤十郎の至芸が、シネマ歌舞伎として蘇ります。

本作の舞台出演に加え、編集協力として制作にも参加した四代目鴈治郎は、「父(藤十郎)の舞台が映画として後世に残ることが嬉しい」と語るほど思いの詰まった、まさに必見の一本です。

©️松竹株式会社

■あらすじ

相思相愛の遊女お初と商人の徳兵衛。

しかし徳兵衛は友人に裏切られ、伯父に返すはずだった金をだまし取られてしまいます。

名誉を傷つけられ絶望した徳兵衛と、彼を信じるお初。

お初が縁の下に潜む徳兵衛に「命をかけて潔白を証明する」覚悟を問うと、

徳兵衛は「死の決意」を合図します。

二人は来世で添い遂げるため、夜陰にまぎれて曽根崎の森へと向かうのでした——。

©️松竹株式会社

©️松竹株式会社

シネマ歌舞伎『曽根崎心中』

■公開日 2026 年 4 月 10 日(金)

■料金(税込) 一般 2,500 円 学生・小児 1,500 円 / ムビチケ 2,200 円

■作 近松門左衛門

■脚色・演出 宇野信夫

■出演 坂田藤十郎、中村鴈治郎、坂東竹三郎、松本錦吾、中村亀鶴、中村芝翫、片岡我當 他

(2009 年 4 月歌舞伎座公演を収録)

※芝翫さんの「翫」は正しくは異体字

■製作・配給 松竹

2026.04.10

カテゴリー:

カテゴリー
月別アーカイブ
最近の記事
熊くま!!プロフィール
熊くまです。

福岡在住の主に映画・演劇・音楽・美術関係のフリーライター。
旅や食、イベント関係もしばしば。
個人的に「博多」関係を応援しているので、その辺りのことなども書けたらと思っています。
劇ナビ運営について

「劇ナビFUKUOKA」は、株式会社シアターネットプロジェクトが運用管理しています。
株式会社シアターネットプロジェクト
https://theaternet.co.jp
〒810-0021福岡市中央区今泉2-4-58-204

お問い合せはこちら