トム・プロジェクト プロデュース「ダモイDAMOI‐収容所(ラーゲリ)から来た遺書」

7月13日 ももちパレスにて「ダモイー収容所から来た遺言ー」を見てきました。

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CAST

山本幡男:下條アトム

野上貞信:新納敏正

新野伸吉:大出勉

 

***

 

終戦から65年という月日が流れても、今尚、戦争の文字が日常から消えることはない。

この不透明な時代に、戦禍が引き起こした悲劇をテーマに、あらゆる表現を通じて反戦の運動が繰り返されてきた。

演劇も然り。

この作品の原作は数々のノンフィクション賞を受賞した辺見じゅん著『収容所から来た遺書』で ある。

 

STORY

第二次大戦後、シベリアに抑留された男たちの物語。敗戦から12年目に遺族が手にした4通の遺書。

ソ連軍に捕われ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ山本幡男氏のその遺書は、

彼を慕う仲間たちの驚くべき方法により厳しいソ連監視網をかいくぐったものだった。

悪名高き強制収容に屈しなかった男たちの、したたかな知性と人間性を発掘した珠玉の書。

声高に戦争の罪などを 問うわけでもなく、ただ真摯に生きる人間の姿を淡々と描くこの書の中に、

これからの生きるヒントがいくつも隠されている。

 彼らにとって、ダモイ(帰還)は見果てぬ夢だった

 

***

 

トム・プロジェクトの「ダモイ」の初演は2005年

今回で4度目になるそうです。

戦後65年、毎年この時期になると戦争を題材とした舞台や映画、テレビなどが増える気がします。

だけど、それ以外の日常では戦争のことって風化しつつある。

そして以前スイセイミュージカルの「楽園」を見たときにも思ったのですが

知らないことが沢山あるんです。

シベリアの収容所の話は劇団四季「異国の丘」を見て知ってる程度の知識・・

 

この話は実話です。途中涙がとまらなくなりました。

下條アトムさん演じる山本はテンションが高くおしゃべりが大好き。

最初はそれをうっとうしく思う野上。

彼は上司に裏切られたことにより、日本に帰還できなかったのです。

そして収容所を転々とします

彼の閉ざされた心を開いたのは山本が連れてきた新野との再会。

そして彼が教えてくれた山本の真実。

彼は辛いことを乗りこえ、じっと耐え、そして決して逃げることなく

ここに至ったのです。

すっごい精神力。想像を絶する過酷さだったことでしょう。

拷問されたり、裏切られたり。

けれど彼は日本を忘れることなく、遠くはるか彼方の日本へ

海を渡っていく風が日本の木々を揺らすと思いを馳せるのです。

 

山本は、のどの不調を訴え病気になります。

きちんとした医者にみてもらうことすらできず

町の医者で診察を受けた時にはのどに腫瘍があり手遅れでした。

彼は、友人たちに即され遺書を書きます。

でも誰が戻れるかわからない。遺書なんかを持っていたら

スパイ罪になる…彼らはこっそりとすべての文章を暗記します。

病床で、意識朦朧としつつ、やっとの思いの握ったペンで書いた遺書は

しっかりと堂々としたものでした。

家族へ向けた愛にあふれた文章でした。

 

シベリアへ送られてよかった…

そう言える山本は強いと思います

人間が生きるということはどういうことなのか

このシベリアで学んだ…と。

 

みんなが家族に思いを馳せる中

山本はなくなります。

たった独りで。誰にも看取られずに。

 

人間に境界線はない。

 

時代が変わっても変わりないものがある。

 

なんだか心に染み渡る友人たちの温かさ

そして生き抜いた山本さんの人生

 

私たちが忘れてはいけない真実。

それが戦争なのです、きっと。

2010年7月13日 22:14  カテゴリー: ストレートプレイ | コメント(0) |

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