屋根の上のヴァイオリン弾き10/25@日生劇場

屋根ヴァ、いってまいりました。


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舞台はロシアの村、アナテフカ。
ここで暮らすテヴィエは牛乳屋を営むユダヤ人一家の主である。
亭主関白を気取ってはいるが実は妻には頭が上がらない。
5人の娘に囲まれ、ユダヤ教の戒律を厳格に守って
つましくも幸せな毎日を送っていた。

[わしらのこのアナテフカに住んでいる
ユダヤ人は皆屋根の上のヴァイオリン弾きみたいなもんだ。
落っこちないように気を配りながら、
愉快で素朴な調べをかき鳴らそうとしている。
これはなかなかなことじゃない。
なぜそんな危険をおかして住んでいるのかって?
そりゃこの村がわしらの生まれ故郷だからさ。
どうやってバランスを保っているかって?
それは一口でいえば " 伝統 " 、 " しきたり " ってやつですよ」


テヴィエは娘たちの幸せを願い
それぞれに裕福な結婚相手を見つけようと骨を折っている。
ある日、長女のツァイテルに金持ちの肉屋との結婚話が舞い込む。
しかし彼女にはすでに仕立屋のモーテルという恋人がいたのだった。
テヴィエは猛反対するが、二人を許し、幸せな結婚式をあげる。
また、次女ホーデルは共産革命を夢見る学生闘士パーチックと
恋におちる。しかし、逮捕されたバーチックを追って
シベリアへ発ってしまう。
さらに三女はテヴィエは、敵視するロシア青年と駆け落ち・・。

劇中で次第にエスカレートしていくユダヤ人迫害は、
終盤でユダヤ人の国外追放が始まり、
テヴィエたちは住み慣れた村から追放されるまでになる。

さらに詳細
http://www.tohostage.com/yane/story.html

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★市村テヴィエ

笑いに多く走った部分もあったけど
とっても素敵なテヴィエでした。
市村さんのもつ世界観がとてもぴったりで。
鳳蘭さんの強さ、たくましさ、かっこよさ。
圧倒的なオーラに対して負けてなくて・・・だけど
とても情けないパパ。
でも誰よりも娘を思い、優しい優しいパパ。

チャヴァは死んだ。
と娘のかけおちが許せず叫ぶシーンは涙なしでは見れません。
そして、そのチャヴァがみんなが家を出る直前に
会いにきたその時も涙がとまりませんでした。

いや~、市村さんって凄い!の一言に尽きます。

★鳳ゴールデ
鳳蘭さんは、私はボーイフロムオズでしか
見たことがなくて。 脳内で=ジュディだったんで
どうなのかな~とわくわくでの観劇でした。
前日に聞いてた「鳳さん凄かったよ!話」でかなり期待していったのですが
凄かったです!!!!!!!

鳳さんのオーラ。出すとこ出して、ひくとこひけて。
そして強くてたくましくて、ちょっと違うけど
娘をおもっていて。きっとしきたりとか
同時の時代背景では想像もつかない苦労があったのでしょうが
それでも明るく元気にたくましく生きてく姿に
すっごくパワーを頂きました!!!

ご夫婦は見ていて、こんな夫婦いるな~と思える
強い強い奥様ですが素敵でした~♪

★貴城ツァイテル
長女としての雰囲気もですが
モーテルとの相性がなによりも良かったように感じます。

★植本モーテル
植本モーテルは植本モーテルなのですけど
雰囲気があっているので良いかな~
面白かったです。 モーテルの優しいふわふわな部分が
すごく素敵に表現されていらっしゃいました!

★笹本ホーデル
シベリアへ経つ駅での父親とのやりとりに
心揺さぶられました・・・

★平田チャヴァ
彼女が見たくてこの舞台を見たといってもいい!!!
本当に可愛くて「無邪気」という言葉がぴったりでした。
そんなに背が低いわけじゃないんですが
まわりが高いのでちっさくて元気いっぱいな感じに見えます。
だけど、恋をして徐々に大人になって・・・
父親から付き合うことを反対されたあとに
涙ながらにたたずむ姿にはぐっときました。

抜群にうまいです。
チャヴァのイメージとはちょっと違うのだけど
感性はちゃんと持っていると思います。
やっぱりこれからも応援したい方です。


★良知パーチック
緊張していたのかな?
とっても堅いなーと思いました。
彼の良さが見事に隠れてしまっていたというか・・・
好きなだけに残念だったんですが
ダンスを踊っているときのいきいきとした表情。
キラキラとした笑顔とオーラ!



**

ロシア人のダンスは真島さんがさすがでした。
ラカージュでも思ったのですが
年齢を感じさせない身体能力ですよね。
しなやかで「舞う」という言葉がとても似合うダンスでした。 


応援している俳優さんもたくさん見れてとても幸せでした。
ボトルダンスも素敵だったのですが・・・
ユダヤ人が迫害により追放されることになったとき。
それを告げにきた巡査部長が3日という期限を言い渡します。
これでも、猶予があるほうだと思うんです。
巡査部長はテヴィエと仲が良かったから・・・
そのときに口々に文句を言うユダヤ人な彼の台詞。

「たった3日で何ができるんだ!」

これが今でもずっと響いています。
涙腺スイッチがさらに入ったのです・・・
追い出す側からすれば「3日も猶予を与えている」のだけど
ずっと彼らはそこに住んでいた訳で。
たった3日でそこを離れろと言われたらそうなるよなーって・・・

今の世の中は、引っ越したり離れても
何かしら連絡をとることが可能ですが
当時はそうもいかなかった。手段は手紙ぐらいで・・・
そうなると「立つ前に会おう」といって友人とハグをする姿にも
涙腺崩壊ですね。 もう会えるかわからないんだから・・・

小さな村が故にみんなが一緒に暮らしてきて
みんなで小さな村で古くからのしきたりを守って・・・



***


笑ったり泣いたり・・・。
でもこの作品のあふれているのは「愛」でした。
娘から両親へ
妹から姉へ 姉から妹へ
妻から夫へ 夫から妻へ
家族同士の・・・ それぞれがそれぞれを思いやる心

村人たち同士の交流に生まれる愛
全てを包み込む愛情に気づかされ涙がたくさん出ました。
どんなことがあっても娘は娘であるんだなと
チャヴァとの再会で涙。
ゴールデと結婚仲介人のイエンテの友情。
人は一人じゃないんだよ、生きていけないんだよ。って
そういわれている気がしました。
本当はもっと見たかったなぁ・・・

この作品の背景となっている1905年当時、
ロシアでは皇帝による人民の統治がなされ、
民衆には政情不安が広がっていました。
各地でストライキや農民の暴動が起こり、不満や憤慨をそらせるため
その矛先をユダヤ人と社会主義に向けるよう画策しました。
アナテフカの村びとたちもその犠牲となったのです。
終幕、テヴィエ一家やラザールは親戚を頼ってアメリカへ向かいます。
当時のアメリカは「蜜とミルクの国」と言われ、
400万人ともいわれる多くのユダヤ人たちが移住しました。
ツァイテル・モーテルは旅費を作るためにポーランドに
アナテフカのあるウクライナ地方と隣接しているポーランドには
多くのユダヤ人が住んでいました。
国を追われたユダヤ人にとって頼りになるのはやはり同じ民族です。
ツァイテルたちに限らず、多くの難民たちが
ポーランドを目指したのでしょう。
しかし、その後ポーランドはナチスに侵攻され、
チャヴァが向かったクラクフではユダヤ人の大虐殺が起こったのですよね.

そこまで考えてしまうとリアルすぎるかもしれませんが...
「愛」だけじゃなく生きるということも
命の尊さと人間の身勝手さも「こうですよ~」ではなく
ひっそりとじんわりと教えてくれる作品でした。

2009年10月25日 17:12  カテゴリー: ミュージカル 東京 | コメント(0) |

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