『まほろば』


ご無沙汰しています。皆さんお元気でしょうか。

新年度が始まりました。東京は桜が今満開ですcherryblossomcherryblossomcherryblossom

早速、今週末 「まほろば」を見に、新国立劇場へ行ってきました。


★とても深刻なテーマを、包み隠さず、直球で投げています。
 かつ、明るくまとめているのがすごいと思いました。

 舞台は、とある田舎町。
 婆さん、母、長女、次女、次女の娘、次女の恋人の娘、の6人が登場します。

 それぞれキャラが立っていて、深刻なテーマを言葉で取り上げながらも
 面白くて、笑いもありました。
 
 
★テーマ

 劇を通じて、長女と次女の娘の「妊娠」を糸口に、現代の女性が生きている社会が
 描写されていました。例えば:

働くアラフォーの独身、長女。
 お酒に走った結果、知らぬ間にどうでもよい男とできる。
 
→父親の分からない子を産んだ次女。シングルマザー
 次女の娘が、不倫の末に子供ができたと聞いて、咄嗟に産むことに反対する。
 


★ 「お婆さん」の存在

 

 劇では、妊娠という言葉はたくさん聞きましたが、
 「子供を授かる」という表現はされていませんでした。
 「授かる」となると、「妊娠」とは、少しニュアンスが違うような気がします。

 命を授かるということは、素晴らしいことです。命は尊いものです。

 そういうことを、誰が思い出させてくれたり、教えてくれたりするのでしょう。

 劇では、ただ一人、人生を超越したような、お婆さんがヒントをくれています。
   のんびりしていて、時々現れるだけだけれど、存在感のあるお婆さん。

 子供を産むことに賛成してくれて、孫娘たちを優しく見守ります。

 現実の社会で、「お婆さん」は、いるのでしょうか。

 そんなことを考えさせられましたspade


★岸田國士戯曲賞受賞作品


 「まほろば」は2009年に第53回岸田國士戯曲賞を受賞。脚本は蓬莱竜太さんsun
 2008年に初演されて、今回再演されました。演出は栗山民也さんribbon

 オール女性キャスト。女性の視点から描いた劇でした。

 男性の観客の方がどう捉えたかも、気になります。

2012年4月 8日 14:11  カテゴリー: 舞台・演劇 | コメント(0) |
劇シネ「ムサシ〈ロンドン・NYバージョン」


今日は振袖の女の子たちが歩いてました。晴れ着姿、いいですねlovely
 

さて、今年は昨年にも増して、たくさん演劇鑑賞していきたい所存でございます。


さっそくですが今週末、銀座の東劇へ行ってきました。

井上ひさし作、蜷川幸雄演出の「ムサシ〈ロンドン・NYバージョン〉」。

 

藤原竜也演じる宮本武蔵と 勝地涼 演じる佐々木小次郎。
殺し合いになりそうな二人の間に、「寺」が入る。
そこでの出来事を通じて最後二人には友情が芽生える…。


役者さんたちの演技がすっごい上手で、それだけでも見ごたえありました。
筆屋乙女:鈴木杏、沢庵宗彭:六平直政、
柳生宗矩:吉田鋼太郎、木屋まい:白石加代子等など…。

 

裏方もかなり力入ってます。狂言指導野村萬斎、音楽宮川彬良...。

 

…それにしても、

 

この戯曲を作った発想! 井上ひさしさんワールド!shine

たとえば、剣の練習を西洋風のダンスに展開させるという・・・。
この思いつき、すごいimpact
面白さがひょっこりひょうたん島を思い出させました。


 

思います
日本の文化は世界に誇れるんですよね。


この豪華キャストからも、日本の本物の芸術を見せたい
蜷川さんの意気込みが伝わってきたような。

これからもどんどん世界に出していってほしい!upwardright

 

私も、日本を魅せたい輩の一人でございます。
日本の文化をどう見せるか。そしてこれからの文化をどう自分たちの手で作っていくか。

 

そのためには自分なりの、日本の良さ、ってのがしっかりあるといいと思うんです、
蜷川さんのようにheart02

 

武士道といった精神論とか、仏教といった思想とか、寺という設定とか、
日本を飾るような形を入れると確かに日本らしさが出ますよね。

私は日本にしかない美しさがあると思うんです。それは感じるものであって、
形も大事ですが、あくまでその器であって。

それは歌舞伎のように日本の四季を織り込んだ舞台にあったり、
松尾芭蕉の俳句のような短い文章に込められていたりするもので。

この美しい面をしっかりと受け継ぎつつ、今の時代をえぐるような面白い作品を
作っていきたいな、なんて、思ってます。

そのためにも、こうして演劇好きの仲間がいるって幸せだなっ思いますよwink

今年もよろしくお願いしますfuji
 

2011年1月10日 21:29  カテゴリー: 映画 舞台・演劇 | コメント(0) |
ブロードウェイミュージカル Avenue Q

 

Avenue Qを観た直後の感想・・・

衝撃的!dashdashdash

 

ある純粋な青年が人生のPurpose(目的)を探し求めていくというストーリー。

Avenue Qという貧乏な下町に引っ越すところから始まり。

そこにはゲイや人種差別、様々な社会的現実がむき出しになって存在している。

 

何がすごいって

ちょっぴりずつ、人間の汚いこころを認めちゃってること!

人種差別なんてみんな少しはあるでしょ!とか。

ホームレス見てると憐れに思えて、自分が優越感に浸れるのよ、とか。

自暴自棄、とまではいかなくて、むしろ優しさを感じるっていうのがまた、いい。

 

いやー、すごいですねー。斬新もいいとこ。

舞台もパペットを使って人間が後ろで操作してるというスタイル。

声優さんというのか、後ろの人が一人でパペット二役やってる場面もあったりして

面白かった。

 

青年は最後に気づく。

自分のことばっかり考えてたけど、

他人のために何かする方がまじ気持ちいい、と。

 

ですよねー。なんだか私に向けて言われたようで (笑)

とにかく、まだドキドキしてます!

また是非、日本に来てほしいです!

2010年12月23日 21:00  カテゴリー: | コメント(0) |
「RENT」


銀座・シアタークリエで公演中のロックオペラ、「RENT」。


1980年代のニューヨークが生々しくリアルに描かれる。
生々しいというのは、当時の汚さを露骨に、脚本家ジョナサン・ラーサン本人の言葉を使うと<リアルに>描いていること。

 

つばを吐き路上にうろつくホームレスたち。
薬物に喘ぐ者たち。
堂々と愛し合うレズビアン、ホモセクシュアルたち。
その中でHIVは一つの大きなテーマであり、登場人物のキーパーソンの一人、エンジェルという青年も途中で死を迎え、観客は哀しみに包まれる。

 

これが舞台になると絵になるのが、不思議だ。演出家エリカ・シュミットの腕と俳優たちの闊達な演技ももちろんあるだろう。

 

作品の着想は劇作家ビリー・アロンソンの「貧困や死と隣り合わせの日常」などのキーワードをきっかけに、プッチーニのオペラ、ラ・ボエームの現代化を思いついたところから始まる。
それが1989年で、初演が決まったのが1996年。
 

7年がかりの作品が集大成を迎えた公演初日前夜、ジョナサンは大動脈癌破裂で死亡。

 

彼自身の死がミュージカルを伝説にした、と言うと言い過ぎかもしれないが
彼の早すぎる死を惜しむ気持ちは、この作品がブロードウェイのロングランであることと決して無縁ではないと思う。
 

<自分や周囲の友人たちの<リアル>-売れないアーティスト生活の美学、社会における芸術の重要性、現代アメリカの不寛容、HIV・AIDSの脅威-を「RENT」に結実させた>と語ったジョナサンを忘れないように、そのエッセンスを永遠にするために。


 

ピュリツァー賞、トニー賞最優秀作品賞受賞も果たした。

 

音楽もロックやゴスペル、R&Bと、種類も多く面白い。今回生演奏のバンドがまたライブ感を膨らませた。

 

若者向けといった印象だ。

 

貧困のどん底で生きる若者たちの苦しみはこの作品のテーマ、シュミットが言うところの<決して希望を失わない>ことによって中和される。それは品のないSMダンサーたちのずぶとさ、仲間たちで夢を語る歌、愛を突き通す同性愛者たち、様々なところに散りばめられている。

 

恋人のミミが奇跡的に生き返る最後のシーンで、希望が絶望に勝つというのが、実に清々しい。

2010年10月12日 23:08  カテゴリー: | コメント(2) |
フェアウェル さらば、哀しみのスパイ

 

公開中の映画、「フェアウェル さらば、哀しみのスパイ」。


アメリカとソ連が対立していた時代、世界平和を願う男がいた。
その男は願っているだけではなくて、命を賭けて実行に移した。

 

彼がスパイ役として米側に手渡した情報の影響は、
その後の米ソの歴史を変えるくらい、大きかった。

 

勇気ある孤独の英雄、グリゴリエフ大佐。
実話に基づいているという。

 

命を賭けて、しまいには祖国に命を奪われる。
そこまでして、何故。

 

それは自由、そして平和を求めたから。
愛する息子が生きる未来は自由であってほしかった。平和であってほしかった。

息子が生きる未来は、西も東もない。
好きなだけ洋楽を楽しめる。好きな本を好きなだけ読める。

そんな当たり前のような自由が、戦争の時代には無かった。

 


時代は変わった。

 

今は、自由だ。平和だ。

 


一人の人間が死刑にかかるだけでも、ニュースに大きく取り上げられるようになった。

 

しかし―

 

 

私たちは、その時の彼らより幸せだろうか。心は豊かになっただろうか。

 


先日、偶然 倉本聰の「 歸國(きこく)」という戦争ドラマを見た。

戦争で命を落とした兵士たちが、今の日本を見て問う、「今の日本は幸せになったのか」。

そこには仕事が忙しくて、実の親のお見舞いにも葬式にも出れない息子が描かれていた。

 


私たちの世代、何かとても大切なものを、受け継ぎそこねてはいないだろうか。
 

2010年9月16日 20:57  カテゴリー: 映画 | コメント(0) |

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ステファニー★プロフィール
☆・。.ステファニーについて.。・。☆

プロフィール:
蟹座♀・A型・出身千葉県

漂流歴: 
ルーマニア(洞窟が好きで)
ケニア(マサイ族に会うため)
インド(マザーテレサ憧れ)

職業: 
メーカーP社勤務、普通なOL。

裏業: 
劇ナビスタッフ、執筆家。

言葉: 
辛くて悲しい別れを
美しい思い出に変えてくれる
力が歌という芸術にはあるのです。
↑↑美輪明宏さんの
  「愛と美の法則」より♪♪

※「毛皮のマリー」を見て
  舞台にハマりました。

ジャンル:
演劇/芝居、
ミュージカル、
能、
歌舞伎、
クラシック鑑賞など
幅広いジャンルが好きです。

最近はオペラに興味ありです。
ビデオですがヴェルディの
アイーダを見てぐっときました。

目的:

  『宝塚なんか見たことない…
 いや俺、そういうタイプじゃないから…
 舞台?何それ、いくらするの?…』

そういう人たちを
何人見てきたことでしょう。
そして何度その壁を
ぶち破ってきたことでしょう。
 
舞台は皆に開かれた扉、

何もオタクじゃなくたって、

その道ウン十年・ツー的な
批評家じゃなくたって。

思ってる以上に
身近なところに
あるものなんじゃないかなって、

少なくとも

私はそう思ってます。

このブログを通じて
巡り合った方々に、
こちらの世界へご招待
できたらいいなと。

どうぞよろしくお願いします。

興味があれば足を運んでいます。