劇団四季コーラスライン2/4マチネ@福岡シティ劇場

今期2度目のACLを見てきました。



【Cast】

ザック:深水彰彦 ラリー:影山徹 ダン:朱涛
マギー:和田侑子 マイク:斉藤洋一郎 コニー:大口朋子
グレッグ:武藤寛 キャシー:坂田加奈子 シーラ:増本藍
ボビー:道口瑞之 ビビ:上條奈々 ジュディー:鳥海郁衣
リチー:西尾健治 アル:松浦勇治 クリスティン:染谷早紀
ヴァル:石倉康子 マーク:三雲肇 ポール:田邊真也
ディアナ:熊本亜記 フランク:笹岡征也 ロイ:宮本聖也
トム:林晃平 ブッチ:吉田龍之介 ビッキー:橋本藍
ロイス:岩沢英美 トリシア:勝田理沙


今回はストーリーは省きます。
1回目の感想に書いているので気になる方はコチラを
ご参照くださいませ。
http://gekinavi.jp/ettan/item_1052.html


初日からしばらくあいたので・・前回とキャスト変更アリ。
アルが川口さんから松浦さんに。
松浦さんが演じられていたダンに朱さんが。
道口さんがボニーにetc
アル、染谷さん演じるクリスティンと夫婦。
相手が違うと見えてくる夫婦像も違って見えてくるのし
アル自体のキャラクターにも変化が少しあるので
その違いがとても面白いと思いました。
同時に以前、松浦さんだったダンは朱さんに。
松浦さんの方がプレイボーイに見せようとしている感が
私にはあった気がします。こういう役の違いは
個人の感じ方なんかなので、好みはわかれると思いますが。

違いを楽しむことももちろんですが
今回は以前よりも心に深く刻まれたACLとなりました。

シティ劇場撤退発表後・・・
やっと劇場へ行きました。

何というのか・・・キャストから伝わるものが
いつもの何十倍も大きくて。
同じように同じようにと思っていても
やはり「人間」だからこそ

「このステージの上にたつのが最後」
だというのは大きいことなのでしょうか?

それとも、私たち観客が持っている気持ちが違うのでしょうか?
どちらにせよ・・・
それがまた「コーラスライン」であることが
さらに意味を持つ気すらしてきました。

最初はなぜ、この作品で最後なのだろうか・・・と
思っていたのです。それが正直な思いでした。
でも、もしかするとこの作品は最後に相応しいのかもしれません。

物語の後半。
ポールが怪我をして病院へ運ばれたあと
次々に「踊れなくなったらどうする?」と尋ねたザック
に対しての意見をそれぞれに述べる彼ら。

その中に「舞台が死にかけている」という台詞があります。
その言葉が今日1番突き刺さりました・・・
ロングランの大作とかやらなくなったしね・・・
としみじみという台詞には涙が出ました。
それを「やめてよ!」と阻止するその台詞にも涙は
もうとまりません・・・。

◎ばかりが並びチケットの売れ行きが
思うようにいかずと伸び悩んでいる現状。
そして福岡シティ劇場の撤退。
いろんなものが頭の中でぐちゃぐちゃと混乱しました。

いろんな経験をすれば役者も経験が増し
幅が広がりさまざまな役ができるようになります。
役の幅、表現の幅が広がります。
それとは少し違うのかもしれませんが・・・
今回の件があってこの一言の台詞に重みを感じました。


劇中で「舞台が死にかけている」中でも
「悔やまない 選んだ道を・・・」
そう彼らはそういう状況ですら
舞台で「生きる」ことを選ぶのです。
ダンサーとして。それでもそこに立っていたいと・・・
その姿はとてもとても輝いていました。
自信を持って悔やまないという彼女たちが・・


キャシーはBWで2度も主演をやったことのあるダンサー。
ザックの元恋人。ザックに「君にコーラスは無理だ」といわれます
その2人のやりとりが切ないのももちろんですが
今日は彼女の「仕事が欲しいの」
「どんなことでもするわ」「踊りたいの」
「みんなと一緒に躍らせて欲しい」
その1つ1つの言葉にも涙が止まりませんでした・・・。

ある役者サンがLIVEイベントでのトークで
こんな話をしていました。あるミュージカルの稽古で。
「次の日の稽古がXXのシーンで。
 明日のXXはダンスメインだから・・・○○は来なくていいよ」
って言われたそうです。
彼は確かにダンスが得意ではなくむしろ苦手で。
でも「いや!僕いきます!行かせてください!参加させてください!」
と・・・そうやって参加した稽古で彼は
ソロのパートとアンサンブルですが役名を得ることができました。

そんなことをふと思い出しました。
必死に必死に仕事がほしいとくらいついていく
そこにいる全てのキャストに
色々なドラマが見えました。

この作品に出るためにだって
きっと彼らは相当な努力をしたのです。
最初に落ちる6人の男女。
キャスト表には名前はあれど。oneにはでれないし
ものの10分で舞台からいなくなります・・・ 

そんな彼らも必死に必死に生きているのです。
1人の役として舞台の上で。

今日もポールの独白はすごいものがありました。
今日のポールはいつも以上に涙なしでは
見れませんでした...

「はじめて息子と呼んでくれた」
といったあとに「・・・」言葉を詰まらせたポール。
嬉しかったとも何とも言わずに
涙を流すポールの姿がとてもとても痛々しく見えました。

心に大きな大きな闇を抱えていたポール。
ザックによりそれを吐き出した彼は
誰にもいえなかったことをそこで吐き出し
やっと次のステップに進もうとしたのでしょう。

ずっと格闘していた
自分の中に爆発しそうになる寸前に抱え込み
どうしよう・・・と悩み
ずっと心にひっかかっていた。
それを吐き出すことによって
彼は息子と呼ばれたことに対して何もいえなかった。

言ってしまった・・・というおもいもあったかもしれない。
だけど同時に「少しだけ重荷がとれた」ように見えました。
それはとてもとても痛々しかったけど・・・
絶対に嬉しくもありつらくもあったその瞬間を
必死にザックに告げたポール。

何か鎖が外れたかのように涙がきっと
とまらなくなってしまったのではないかな・・・と思いました。


だけど、彼は怪我をしてしまう・・・

物事は上手くいくばかりではない。
そういわれているような気もするけれど
その時にライバルである皆が
水を持ってきたり、彼を運んだり心配したり。
その「人」と「人」とのかかわりに大きな絆を感じました。
ザックの言葉も一言一言に冷酷さではなく
人間味を感じたのです。。
軟骨が・・・ひざの説明をするディアナにも・・・。


いろんな思いを抱えながら見ていると
いつも以上に物事は深く見えてきます。
芝居がしたいという言葉をある役者から聞きました。
それはそのまま率直に「手に入れたいこの仕事」という
歌詞につながりました。。。


誰もが悩みを抱えています。
誰もがそれを隠し強がって
必死に必死にそこに立っています。
自分の居場所を必死で探して。

人に言えないことも
心にかかえながら・・・

皆が一言いう歌・台詞に思い当たる節が
何かしらあるのではないでしょうか?

特に思春期や過去を暴露する彼らの一言に
少し共感することもあるのではないでしょうか?

だけど彼らはみんなそれでも生きていて。
そして人間で。ダンサーです。
舞台の上で表現者として生きていくことが
彼らの夢であり幸福であるのだと

役柄からも
そして演じている彼らからも伝わってきました。

何かを抱えながらも生きていかなきゃいけない。
それは役者・ダンサーじゃなくたって一緒です。

残り4公演。
千秋楽は完売ですが明日と土曜はまだ余りがあります。

最後の最後まで
福岡シティ劇場の舞台で
「生き抜く」姿を見て頂きたい。

福岡シティ劇場。
どんな思いで毎回通ったのか振り返っていました。
いろんな作品に出会いました。
素敵な俳優さんを知りました。
多くの友人が出来ました。
相方がミュージカルにハマってくれた場所でした。




悔やまない 選んだ道が どんなにつらく 
この日々が むくわれず 過ぎ去ろうと
泣かないわ 好きだからこそ 命燃やした 


ためらわず 思いのままに すべてを捨てて 
生きた日々に悔いはない


全てを物語っていると思います。

ひたすらに歩いてきた道に後悔せず
舞台で生きていくことに悔いはなく
全てを捨てて命を燃やす。
そう、青春のすべてをかけたあのアプローズのように・・・。


彼らの舞台への想いが
いつも以上にいつもの何倍も何倍も伝わりました

簡単に「人間ドラマ」です。なんて表現じゃ終わらない。
今の福岡シティ劇場で見ることが
多いに意味を持つのではないかな?と・・・思いました。


そして客電がついても何度も何度も繰り返されたカテコ。
そこに福岡のファンの意地が見えました。
嬉しかったです。すごく嬉しかった。
役者さんはキツイかもしれません・・・
だけど福岡シティ劇場を愛する人の意地が見えたカテコは
なんだかちょっとだけ幸福感を与えてくれました。

2010年2月 5日 16:51  カテゴリー: ミュージカル 劇団四季 | コメント(0) |

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今では、東京や大阪などなど・・
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良い役者さん、良い作品。
出会うことで自分も成長したい
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レポというよりは・・・
個人的感想と覚書です。
「こういう楽しみ方もある」
と思っていただければ・・・(笑)
舞台の魅力を知ってもらえたら
なんて思っていますm(u_u)m
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