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~ 変わっていく 何かがある。 変わっちゃいけない何かもある。 ~ エル・スール


随分と久しぶりになってしまいました。

ブログをお休みしている間に、いくつかのイベントといくつかの人との出会いがありました。

最近のもので言えば、新型インフルエンザにかかってしまいました。
医療関係に勤める知り合いが、何人かいるのですが、その話をすると 皆 口々に

「子どもが よくかかるんだけどねぇ・・・。」

と言われました。

ここまで 流行しているので、子どもだけに流行しているとは とても思えず、なんとなく

「僕は 普段 子どものような行動をしているんだな・・・。」

と なんだか 反省してしまったのでした。

因みに 実際の言葉と伝えたい内容(もしくは 伝わる内容)が違い 実際に伝わる内容を サブ・テキストというそうです。

さて、今回は エル・スールというお芝居です。

1950年代、昭和30年代の福岡、博多の長屋が舞台です。

売春婦 ユカリと 長屋に暮らす 少年 たかお 鉄工所のおばちゃん、映画好きのチンピラ、朝鮮人の女子高生。

生活背景や人生は違えど やっぱりみんな 生活が楽ではなくて、非日常への夢を 西鉄ライオンズの優勝にのせて、熱狂していたのです。そんな博多の人間模様を描いた作品です。

ユカリは 売春宿の窓辺で叫びます。:「こんな暮し いつか抜け出しちゃる!!」
それでも変わらない日常に ヒロポンを打ちながら涙し、それでも気丈にふるまいます。

鉄工所のおばちゃんは、西鉄ライオンズを心から愛し 熱狂的に応援します。
でも、チンピラに説教をしては、金を渡し、夜 家にくるように告げます。

チンピラは、たかおに 映画監督になる夢を語ります。が、夜に博多駅にいっては 盗みを働き、次々にあぶない仕事に手を出していきます。

女子高生は 健気に生きてます。健気に生きてますが、朝鮮人という差別に苦しんでいます。

たかおは、そういう人生に触れながら、とまどいながら、それでも 新聞配達に精をだし、走り続けます。

こういう人達が ひとつに集まっては 口々に叫ぶのです。

『西鉄ライオンズがんばれ!!! 中西頑張れ!!! 大下頑張れ!!! 稲尾頑張れ!!! 仰木頑張れ!!!』

そして 博多駅の移転で長屋が取り壊されるのをきっかけに 長屋の人達は それぞれの道に踏み出していきます。

『エル・スール』 スペイン語で 『南へ』の意です。東京に旅立った設定になっているたかお少年の、また それはとりわけ東京で活動を続ける演出・脚本を手がけた東さんの博多への望郷の念なのでしょう。 

さて 今回の言葉は 大人になった たかお少年の前に かつての長屋の人達が現れて 夕日を見ながら告げる言葉です。

たかお少年 :『何もかもが変わってしまった。』

ユカリ:『変わっていく何かがある。変わっちゃいけない何かもある。ぼうず、あの夕日は、ずーと変わらずきれいなままたい。』

久しぶりに 人に会って その人が大きく変わっていたとします(しかも魅力的に)。
僕は、なんとなく取り残されてしまった気がします。

また、『変わったね・・・。』と言われると 果たして僕は 何を得て 何を失ったのか、それは 幸せなことなのか考えてしまいます。

エル・スールの終盤、鉄鋼所のおばちゃんは 癌で入院してしまいます。そして 言うのです。

『長屋に帰りたい。』


あと、毎回書きますが、細かいところはご勘弁を。

~ エル・スール ~

作・演出 東憲司
2009年11月 1日 13:19  カテゴリー: カテゴリ01 | コメント(0) |
お金があったら 恋愛だってできるのに。
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一昨日、海峡ドラマシップに 文藝部七咲会 お披露目公演にいってきました。
5本の饗演でしたので、1本目であった「てとてと」について書きます。

そもそも 僕は ネクラであるので 若干 混乱している芝居や

「あ~ この脚本書いた人 これで 悩んでんだな~。」

なんてのが ストレートに伝わる芝居というのが好きです。
多分 今回紹介するお芝居も そんな 痛みと悩みでいっぱいのような気がしたのです。

『てとてと』は 売れない絵本作家と派遣のOLの出会いが舞台です。

OLは 言います。        「好きな事をして 生活してて素敵。」
絵本作家は 言います。    「普通の生活を送りたい。」

OLさんは 派遣なので 足元が不安定なのです。同じ不安定なら 好きな事をして生活した方がいいはずです。

絵本作家さんは 貧乏なので不安定な上に 以前の職場でうまくいかなかった経験があるのです。

前置きが 長くなりましたが、今回は そんな絵本作家さんが 言った台詞です。(残念ながら 原文通りでは ないです。)

僕は 「お金がないから 恋愛できない。」 という理屈は 男性のものだと思っていたので、女性のお芝居で こういうのが でてくるとは思ってもみなかったのです。


このセリフを聞いたとき、なんだ 女性だって 同じなんだと思うと同時に なんだか 誰かに騙されているような気もしてきたのです。

僕は 多感な時期を 80年代に過ごしました。

白いTシャツの裾を ジーパンの中にいれて 袖をまくり やたら暑苦しい人が もてていました。

「愛こそ すべて」 「気合い」 「ファイト 一発」

の連呼に 僕は、もう うんざりしていました。

それでも まだ 今より良かったのかなあ と思ったりしたのでした。
2009年9月15日 13:14  カテゴリー: カテゴリ01 | コメント(0) |

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①きわめて 演劇ビギナー。

②きわめて 遅筆。

③きわめて ネクラ。

④きわめて 無口。

⑤きわめて 高所恐怖症。

ひょんなことから観劇日記を書くことになって、はなはだ狼狽しています。

演劇?うーん、むずかしそう。多分、たくさん脱線します。

どうぞよろしく。

興味があれば足を運んでいます。