劇ナビインタビュー No3 劇団四季 営業部 福岡公演担当 副部長 竹田 勇太 さん その3

公演活動を支える会員制

 P0526四季竹田1.JPGのサムネール画像

水上 公演を支えるのに大事なのは「四季の会」の会員さんですよね。今何人くらい?

竹田 会員は、九州で1万人です。演目がないと減りますが、今は増えています。ツアーもやっていますので、会員数を継続しています。

全国は18万人。ずーっと増えて来て、今、最多を維持している状況です。

福岡はもうちょっと増えてもいいと思いますが、専用劇場がないと厳しいかな。

『キャッツ』は、11万人が来ていますが、会員が3割です。『キャッツ』は全国各地でやっていたので、東京・大阪を始め、静岡・広島と、いろんなエリアから来てくださっています。びっくりしたのは、仙台の会員が200人、福岡まで来て下さっていることです。

お客様の割合は、県内が6割。県外が4割です。『キャッツ』を、今上演しているのは福岡だけです。「福岡は食べ物がおいしい街」と全国にフューチャーされています。観光を兼ねて行ってみようかな、と思っていただいているようです。

 

水上 広報と会員と、その他に営業の活躍もありますね。

竹田 営業を通しての動員の割合は3割です。教育関係から一般企業まで多岐にわたります。主に鹿児島を始め四国、広島、岡山からの修学旅行や福岡市内の学校の芸術鑑賞。高校だけでなく幼稚園からもお越しいただきます。病院からも研修兼ねて来てくださってます。

県内の官公庁の方や企業、組合のみなさんの福利厚生としても利用してもらっています。

 

地方でのミュージカル作品のレパートリー上演

 

水上 各地に拠点を創ってファンを増やす。そのファンが他の所にも動く。そこまで想定していました?

竹田 そこまでとは想定していなかったです。役者を変えればお客さんが動いてくれるという考えは、劇団にはありませんでしたから。

文化の一極集中を打破するために、東京だけじゃなくて全国いろんなところで演劇が観られるようにしようという理念のもと、専用劇場があります。そこでは、年間通して大きな作品をやっています。それとは別に、例年、全国200の都市で上演させてもらっています。自分たちの身近なところで観た作品、レパートリー作品ですが、それを見て面白いと思ってくださった方が、福岡へ行ったついでに大きな『ライオンキング』みたいな作品を観てみようよ。という動きを想定していたと思います。

東京や大阪からのお客様が多くなったのは、飛行機や新幹線などの交通手段が整備されたからでしょうか。

 

日本版演出の生み出し方

 

水上 作品制作の話をお聞きします。翻訳や演出、日本で上演するためにどのようなご苦労がありますか?

竹田 僕は直接かかわっていないので、十分なことはお話しできないですが、『リトルマーメイド』の計画を聞いていると、四季版の作品を創るまでには、そうとうな打ち合わせを重ねています。

 

水上 僕が数年前にブロードウェイで観たときの印象は、とても大掛かりだけど完成度には疑問がありました。それまでのディズニー作品のような感動が伝わってこない。

竹田 結局、オランダでリニューアルした舞台を日本に持ってきました。さらに、日本的な要素をディズニーに提案して創った。そのまま持ってくればいいということではなく、俳優もスタッフも、協議を重ねた結果。舞台を創っています。日本版を創る時に相当変換しています。今、東京の公演はチケットが取れないくらいの反響ですが、それまでの協議が生きているのだと思います。

 

水上 『ライオンキング』は15年のロングランですしね。今は東京、大阪の2か所で行っている。世界でもやり続けているカンパニーは、ニューヨークとロンドンくらいでは?

竹田 一つの劇場でやり続けているのは四季だけです。

成功の秘訣は、スターに頼らず、あくまで作品主義でやっていることじゃないでしょうか。誰が出ても一つの作品が成立するという。それに見合うレベルに達する人間を多数育てているのが一番なのかなと思います。質のいいキャストがいなかったらロングランできないですからね。

毎年オーディションで劇団に入ってくる人間たちがいます。その中で切磋琢磨して、主役を取ったからと言って、主役だけをフィーチャーするわけでもなくやってきた。役者を目当てに来るお客さんもいますけど、四季の方針としてはそうではない。それが長く続けられる秘訣なのかな、と思います。

(続く)

2014年7月14日 11:55  カテゴリー: NO3 竹田勇太さん 劇ナビインタビュー | コメント(0) |

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