2011年8月
ウエストエンド紀行Vol2【ロイドウェーバーの新作はあの名作のリメイク】

ウエストエンドの劇場街は東西1.5キロ、南北1キロほど。
そのエリアに約40館ほどの劇場が軒を連ねています。リージェントストリートとオックスフォードストリートが交わるオックスフォードサーカスは一流ブランド店も並ぶショッピング街です。たくさんの人でごった返す一角に「ロンドン・パレイディアム劇場」があります。

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今年の3月にこの劇場で初日を迎えた『オズの魔法使い』
『キャッツ』『オペラ座の怪人』のアンドリュー・ロイドウェーバーの最新作です。

歌とダンスと豪華な舞台美術と、ミュージカルの魅力がたっぷり詰まった作品です。
オーバー・ザ・レインボーなどの名曲と共に書き下ろしの新曲。舞台装置は「ライオン・キング」ばりに大掛かりな回転舞台。オズの国の美術も一見の価値あり。

主役のドロシーを演じるダニエル・ホープはこの作品がデビュー作。
歌も演技もとてもチャーミング。オズ大王にマイケル・クロフォードを迎え、ライオン、かかし、ブリキ男も歌・演技とも上手い役者がそろっています。
その中で際立っていたのは西の魔女役のハンナ・ウエディンガム。
その悪役ぶりがすごい迫力!さすが、本場の役者は歌唱力が素晴らしいですね。演劇学校での教育メソッドが確立しているのと、舞台に立つ機会に恵まれているのでしょうか。トトは本物の犬で、これも名演技?でした。

スタンダードなオズの魔法使い、という印象です。
オールブラックキャストでトニー賞を独占した『ウィズ』やオズの物語のエピソード版として人気の『ウィキッド』とは比較できませんが、本家本元のオズの魔法使いはこれ、と主張しているようでした。

3月1日の初日から好評で、この日も客席は満席。ショーが終わってロビーに出ると、親子連ればかりをイメージしていたら、老夫婦や大人のグループも多く、それに交ざって学生の団体や幼稚園の団体観賞とおぼしきグループが興奮しながら劇場を後にしていました。

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この人気ぶりでは日本にも紹介されるでしょう。
四季は『ウィキッド』と作品イメージが重なるので手をつけないかな?

2011年8月22日 10:47  カテゴリー: ウエストエンド紀行 | コメント(0) |
ウエストエンド紀行Vol1【ザ・マウストラップ(ねずみとり)】

劇ナビFUKUOKAは、演劇と劇場情報のサイトです。
運営しているシアターネットプロジェクト(TNP)では、福岡圏内で演劇ファンの拡大を目指しています。劇場に足を運ぶ人たちが増えてくれること、そして演劇や音楽などの舞台芸術を身近に楽しんで欲しいと思っています。

県内の劇場・ホールでは、様々な催しが行われていますが、TNPでも自ら企画する公演を行っています。また、将来的にはオリジナル作品の制作を行っていきます。九州・福岡から全国へ世界へ発信できる舞台作品を生み出したいと。

というわけで、日本や世界の「芸術・文化を生み出している都市」へ出かけて、街の空気を吸い、劇場をめぐり、観客の動向を伺っています。

この数年に観てきた世界の劇場めぐりを少しご報告します。


「ウエストエンドで58年のロングラン!いまだに更新を続ける作品」

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まずは、今年5月のロンドン、ウエストエンドから。
英国の首都ロンドンは、「演劇の街」。シェイクスピアの時代から女王陛下も劇場へ足を運ぶほどの演劇好きは、お国柄でしょうか?
『キャッツ』『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』など、名作ミュージカルを数多く生み出し、ミュージカルの本場ニューヨークのブロードウェイと並んで、ミュージカルファンには憧れの土地です。
そこで58年間もロングランを続けている作品を観ました。

『ザ・マウストラップ(ねずみとり)』(ロンドン・セントマーティンズ劇場)は、アガサ・クリスティの書下ろし戯曲で1952年からのロングランは世界最長!

雪に閉ざされた山荘に5人の宿泊客がやってきます。
ラジオから流れる凄惨な殺人のニュース。
異様な雰囲気の中で殺人事件が起こります。

そこへ現れた刑事が犯人を捜し出そうとするのですが、その結末は?思いもつかない人物が犯人でした!

舞台は山荘のロビー。
登場人物が入れ替わりながらの舞台展開は、脚本が良くできていてストーリーによどみがありません。
また、登場人物それぞれの描写が作品に奥行きを持たせているのもアガサ作品の魅力です。

古臭さを感じさせません。俳優の演技力も良くアンサンブルが素晴らしく感じました。初演の時の刑事役はなんとあのリチャード・アッテンボローが演じていたそうです。
客席は年配の夫婦から若い学生までさまざまで、平日の午後というのに満席です。イギリス人はこんなにサスペンス物が好きだったの?と思いましたが、演劇の歴史の深さを思い知らされました。

 

2011年8月10日 10:37  カテゴリー: ウエストエンド紀行 | コメント(0) |

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映画の道に進むつもりが子どもたちに演劇や音楽を見せる仕事に歌舞伎・文楽・能・狂言・落語といった古典芸能から人形劇・バレエ・ジャズ・オーケストラまで、あらゆるジャンルの舞台芸術を子どもたちに届ける もはや演劇のない生活は考えられません

でも演劇に触れたことがない人のほうが多いのが現実 はてさて、その魅力をどう伝えようか