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映画「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」鋤田正義さんインタビュー
【2018年5月30日】

 デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、マーク・ボラン、YMO、寺山修司、忌野清志郎……。世界的アーティストの代表的なポートレートやアルバムジャケットを数多く手がけてきた日本人写真家がいる。鋤田正義さん。

 このドキュメンタリー映画の中で布袋寅泰さんとともにT・レックスのマーク・ボランが事故死したロンドンの郊外を訪れ、マーク・ボランについて熱く語り合う。同郷のリリー・フランキーさん、YMOの細野晴臣さん、坂本龍一さん、高橋幸宏さんから是枝裕和監督、糸井重里さん、錚々たる面々すぎて、敬称略すことができないような人々、そして「ちょうど映画の撮影に入っていない時期でよかった」と語るジム・ジャームッシュ監督など、世界の名だたる面々が鋤田正義とは、彼の撮る写真とは、を語っていく。

 いかにすごいかは、どうぞ映画の中で、ご自分の目で確かめてほしい。

 

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            ©2018SUKITA」パートナーズ

 

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           ©2018SUKITA」パートナーズ

 

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 一見すると、どこにでもいそうな温厚そうなおじいちゃん、と言っては失礼なのだか。出身は福岡県直方市。地元の人に混じっても何ら違和感のなさそうな、この方こそ世界的に有名な、写真家の鋤田正義さん、その人である。

 今年5月5日に80歳の誕生日を迎えた鋤田さん。故郷の直方で初めての個展「ただいま。」も大盛況のうちに終わった。デヴィッド・ボウイが2016年1月にこの世を去って以来、鋤田さんが撮った写真の展覧会は世界中の美術館等で大きく反響を呼び、今も世界中を飛び回っている。

 「いつも撮る側で、撮られるのは照れくさい。恥ずかしい。自分の顔を鏡で見るようで(ドキュメンタリー作品は)まだ客観視できない」という鋤田さんだが、「試写のたびに取材のオファーがすごい勢いで増えているので、こちら(福岡)に逃げてきたところ」と飄々と言って皆を笑わせる。その穏やかな語り口、和やかな雰囲気こそが数々の世界的アーティストや映画監督から厚い信頼を寄せられる秘訣かもしれない。

 「でもドキュメンタリーって結構作り込むんだよ。厳しく歩かされて膝が痛くなった」と苦笑されるが、映画の中の鋤田さんは健脚で身も軽い。ハードなロック・コンサートの撮影でもまさか80歳になろうとしている方が撮っているなど、誰も信じないほどの身のこなしだ。

 

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             ©2018SUKITA」パートナーズ


 

 

 リリー・フランキーさんが映画の冒頭近くで「まさか地元にこんなすごい人がいるなんて全然知りませんでした」と語る場面がある。これはまさに、この映画を見る人の率直な感想そのものではないだろうか。特に福岡の人間にとっては。私も全然知りませんでした。でも、この写真は見たことがある!このアルバムは知っている!そういう人もまた多いのではないだろうか。

 

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           ©2018SUKITA」パートナーズ

 

 

 鋤田さんの写真の原点は故郷・直方。父が戦死し、4人の子供を女手一つで育ててくれた母。その母を高校三年生の時に写した写真が賞をとる。この写真、ご覧になったことはないだろうか?祭りの衣装に身を包んだ母の一瞬を永遠に焼き付けた1枚。

 

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             ©All the photos by SUKITA. All rights reserved

 

 

 「最初に自分を表現したいと思ったのが写真。そんなに裕福な家ではなかったけれど、カメラを買ってくれた。二眼レフで撮れるのが12枚。11枚大切に自分の家族とかペットとかから広がって行きました。あの時、撮っててよかったなと思います」

 「商店街で育っているので、あまり都会を意識していなかった。どこも似たり寄ったり。自分の頭の中では空想と音楽でいっぱいだった。技術は学んで積み重ねることが大事だが、イメージすることは今でも変わっていない」

 「目線はいつも(撮られる側と)同じでありたい。世界的アーティストとも普通に対等の感じ。でもよく観察するようにはなりました。発見していく面白さから相手の良い所を見抜く。ボウイやイギー・ポップは分け隔てなく接してくれた。いろいろと教わりました」と穏やかに語る鋤田さん。

 映画の中でも街を気軽に撮っていく。取材会場にも、カメラ持参。軽くて使いやすそうな愛用のカメラ。

 「ポートレートはライフワークだけど、合間に撮った風景写真は60年分ある。これもまたまとめたいですね」

 来年はヨーロッパで展覧会が開かれる予定だそうだ。


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 鋤田正義(すきた・まさよし)

1938年、福岡県直方市生まれ。

1960年代から頭角を現し、1970年代には活動の場を世界に広げる。デヴィッド・ボウイやイギー・ポップ、マーク・ボラン、忌野清志郎、YMO等の写真が有名だが、そのフィールドは広告、ファッション、音楽、映画まで多岐にわたる。2012年、40年間撮り続けてきたデヴィッド・ボウイの写真集『 Speed of Life 生命の速度』をイギリスのジェネシス社から出版。その他の写真集にボウイ『氣』、『T.REX 』、『Yellow Magic Orchestra ×SUKITA』、『SOUL 忌野清志郎』等がある。またイギリス、フランス、イタリア、ドイツ、アメリカ、オーストラリア等の世界各地で自身の写真展を展開。



映画公式サイトはこちら

http://sukita-movie.com


 

 

映画「SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬」

 

6月2日(土)よりKBCシネマ他にて公開。

 

【作品紹介】 


デヴィッド・ボウイ、YMO、忌野清志郎――

時代を駆け抜けた天才たちの≪永遠の時≫を獲得した

写真家・鋤田正義の軌跡をたどるドキュメンタリー


デヴィッド・ボウイをはじめ、世界的アーティストの代表的なポートレートやアルバムジャケットを数多く手がけてきた 日本人写真家・鋤田正義。そのボウイとの親交は40余年に及び、マーク・ボランを撮った1枚は、ギタリスト・布袋寅泰の運命も変えてしまった。

鋤田はどのようにしてアーティストたちと信頼関係を築き、唯一無二の“一瞬”を写真に刻むことができたのだろうか? 

本作は、福岡の炭鉱町での幼少時代から、広告写真を経て海外に飛び出し、キャリアの絶頂で人生観が変わるほどの大ケガ…… 。

起伏に富んだ鋤田の軌跡をたどる。同時に孫のような若いミュージシャンと繰り広げる熱いフォトセッション、国内外で大反響を呼んでいる 写真展の模様も捉え、さらには世界に誇る著名人が次々と登場し、鋤田の人柄や撮影秘話などの貴重なエピソードを披露する。

鋤田正義、この5月で80歳。半世紀以上も第一線で活躍してきた彼の過去、現在、そして常に時代とともに疾走し続ける写真家としての未来をも予感させる、“現在進行形”のドキュメンタリー映画が、ここに誕生した。


 

 

SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬

出演:鋤田正義

布袋寅泰 ジム・ジャームッシュ 山本寛斎 永瀬正敏 糸井重里 リリー・フランキー クリス・トーマス ポール・スミス 細野晴臣 坂本龍一 高橋幸宏 MIYAVI PANTA

アキマ・ツネオ 是枝裕和 箭内道彦 立川直樹 高橋靖子 他

監督:相原裕美

後援:直方市

配給:パラダイス・カフェ フィルムズ

2018日本カラービスタ/ Digital / 5.1ch / 115

©2018SUKITA」パートナーズ

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