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飛ぶ劇場「蛙先生」作・演出 泊篤志さんインタビュー【2】
【2010年10月26日】

北九州を拠点に活動する劇団「飛ぶ劇場」。

何気ない日常を出発し、とんでもない非日常に観客を連れ去りたい、そんな作風を得意としています。

そんな飛ぶ劇場vol.31「蛙先生」について作・演出の泊篤志さんからお話を伺いました。

 

今回は第2回目。前回の続きをお届けします。

 

1回目の【インタビュー記事】はこちら


 

 

 

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―「蛙先生」の創作にあたって「冒険王」が浮かんだのはどういった経緯ですか?

 

 

「冒険王」という作品は、僕が20代の頃に書いた作品なんですが、それに出てくる“先生”という存在が作品の中であまり描かれていないことが、だんだん気になってきて。自分の年齢も上がるに従って、だんだん先生の事が知りたくなって、いつかこの先生の物語が描きたいな、と思うようになっていたんです。

 

―それはずっと前からでしょうか?

 

 

はい、以前から思ってました。07年が最後の再演なんですが、その時には、「先生の舞台やりたいなー」と考えていました。

本当はもう少し「冒険王」とリンクした感じにできればいいかなと思ったんですが、逆に窮屈になってきたのでやめました。

 

―今回の作品はどういった人に観てもらいたいですか?

 

 

コンビニに行った事がある人全員に観てもらいたいです。そうすれば、次からコンビニの見方が変わると思います(笑)

 

―やはり今回も何かホロっとするような作になっていくのでしょうか?

 

 

ホロっとすると思いますね。たぶん、ちょっとゾっとさせてから・・。「蛙先生」ってモンスターみたいな存在にしたいんです。作品の中で、工場火災があり、その火をつけた犯人が「蛙先生」じゃないか、という噂がたちます。「蛙先生」という人はあぶれるたびに、そこを破壊しようとする…そうやって生きてきた人ということにしようかなと思っています。

そういうはじかれてきた人でも生きていくんだっていう最終的にはポジティブなところに辿り着きたいなと思っています。

 

 

 

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―飛ぶ劇場が北九州を拠点としている理由を教えて下さい。

 

 

東京には、吐いて捨てる程劇団があります。だから、「わざわざその大量の中に入って行くことないじゃん」と思って…。九州ってそんなに劇団がないから、東京にいくより存在感を表せるかなていうのもありますし(笑)結局色んな所へ行って思ったのが、「お芝居を作るのはどこだっていいじゃないか!」と。農作物だって、田舎で作って都会で売ってるわけで。作るのはどこだっていいんじゃないのかな…と。そこで良いモノさえ作っていればどこに行っても売れる。産地にこだわらない。僕らはここに住んで、生活しているわけだから、そこで作られるもので。たぶん、東京に行くと作る芝居は違ってくると思う。九州に居ながら見えてくる風景で作れるものもあるんじゃないかなと、そういう風に思っています。

 

 

―全国ツアーなどを行って変化などはありますか?

 

 

よその土地ってアウェイじゃないですか。アウェイで芝居やると、地元ではウケてたことがウケなかったり、その逆もあって。回数が増えれば増えるほど、鍛われますね。揺るぎなくなってくるというか、ウケたウケなかったっていう一喜一憂が図太い感じに(笑)劇団そのものが揺るがなくなってきました。観客の反応に動じない、そこは強みかなと思っています。

 

 

 

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―昔、演劇が嫌いだったとお伺いしたのですが?

 

 

僕、映画が好きなんです。高校生の時に8ミリ映画を撮っていて、演劇って大袈裟から嫌いでした。

客席に向かって喋る、それがおかしいと思っていて。「全然リアルじゃないし」みたいな…(笑)

 

―それなのに始めようと思われたきっかけは何だったんですか?

 

 

高校3年生の時に、所属していた放送部で演劇部がやっている文化祭のお芝居で音響や照明を手伝ったんですよ。

その時に鴻上(尚史)さんの「朝日のような夕日をつれて」を門司高校演劇部がやって、、ラストシーンでYMO(イエローマジックオーケストラ)の「THE END OF ASIA」って曲が流れたんです。僕、テクノ音楽とか大好きだったので、演劇部の友達に台本を見せてもらったら曲指定だったんです。「鴻上さんって何者?!」とか思って(笑)別の鴻上さんの台本を見たら、RCサクセションの「トランジスタラジオ」って曲が指定してあって。「俺と音楽の趣味合う!」って(笑)。それが演劇に興味を持ったきっかけでした。それに、そのラストシーンがすごくかっこよかったんですよ。でも3年生なので、今更演劇部に入るっていう選択肢はなかったんです。それで、大学に入って演劇研究会の芝居を見に行ったら、野田秀樹さんの「走れメロス」をやっていて。これが、訳わからないなりに面白かったんです。その訳わからなさに魅かれて・・・やってみようかなと思って。

 

 

―そんな泊さんだからこそ演劇の敷居が高いと思ってる人に是非ひとこと!

 

 

やはり、演劇は実際に劇場に来て観てもらわないと分からないと思うんです。だから、騙されたと思って1回来てください(笑)ダメだったらもう来なくていいから(笑)僕は“演劇嫌い”で、“映画好き”だったということもあり比較的、飛ぶ劇場の芝居は映画好きの人に好まれます。なので、「映画が好きならおいでよ!」って言いたいです。「演劇を観る」というのも「映画を観る」というのと同じぐらいの感覚で来ていいんじゃないのかなと思います。

 

 

 

 

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作・演出 泊篤志

 

【日時】2010年11月12日14:00/19:00

11月13日14:00/19:00

11月14日14:00

【会場】北九州芸術劇場 小劇場

 

詳しい【公演情報】はこちら。            

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