劇ナビFUKUOKA(福岡)

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劇ナビインタビュー No3 劇団四季 営業部 福岡公演担当 副部長 竹田 勇太 さん その4

街にワクワク感をもたらすミュージカル公演

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水上 街にもたらす経済効果、賑わいをもたらす効果があると思いますが、地域との関係を作るうえで、どのような方針ですか?

竹田 そこの場所で公演をやるのであれば、そこの人たちと一緒に何かを創らなければいけない、という課題が四季にはあります。

芸術鑑賞などでご観劇いただいた学生に対してセミナーを開いたり、鑑賞とは別の方向から作品を知っていただくということもあります。そういうことで興味を持ってもらう人が一人でもいてくれたらいいですね。

街全体を盛り上げていくことも必要で、商工会議所さんが主催で入っていただいて一緒に興行する。これは興行団体としては珍しいことでしょう。博多駅前まちづくり協議会も協力体制がすごくて、駅前にフラッグを出して、盛り上げてくださっています。

爪磨きメーカーにはグッズを作ってもらったり、キャナルシティの飲食店舗でキャッツメニューを作っていただいたり、ご協力いただいています。わくわく感が出ますよね。キャナルシティ博多の飾り山笠の見送りは『キャッツ』をテーマに作っていただきました。皆さまから迎え入れて頂いている。

福岡県警さんの事故防止キャンペーン1日署長を務めたり、どんたくに参加したり、お互いの相乗効果がある。一方では人が集まってくれる、僕らは周知PRができる。

街の人たちに仲よくしてもらうことが重要じゃないかと思います。

 

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すべての子どもたちに生のミュージカルを

 

水上 四季は、一般に知られている公演以外にも公演活動があるようですね。

竹田 「こころの劇場」という活動があります。全国各地で子どもたちを招待している事業で、2013年度には日本全国56万人の子どもたちを招待しました。

九州でも、福岡市内、北九州市内の小学校6年生はほぼ全員観劇しています。また各県庁所在地の皆さんに、ファミリーミュージカル『はだかの王様』『王様の耳はロバの耳』をやっています。

以前は政令指定都市だけでやっていたものを、いろんな企業のみなさんにも主旨賛同いただき、やっていこうと。

北は利尻島から南は宮古島まで、津々浦々。特に島の子どもたちにポイントを置いています。昨年は長崎の新上五島にも行きました。4年生から6年生まで。壱岐・対馬は3年に1回廻ることで、すべての子どもたちに届ける活動をしています。九州で67000人規模です。

この活動がすごく大きい。各地でご支持いただいた公演の利益で社会貢献活動として、舞台を知ってもらう。

自分もそうだったわけですし。ニッセイ名作劇場で舞台に興味を持った。こういう活動を行っていく大切さ。大人になって観てみようかなと思ってもらう。仕事に選んでくれてもいい。きっかけになってくれてることがすごくいいなあと思います。

小学校6年生が日本全国で120万人ですから、今、約半分です。できれば全員に観せたい。子どもたちは無料で、学校単位で申し込んでもらっています。今年も、104日に『キャッツ』の千秋楽迎えた後、10月下旬の2週間、キャナルで『ジョン万次郎の夢』をやります。

この活動がやれる四季を誇りに思います。

 

この原稿の制作中に、「浅利慶太氏が劇団代表を退任」のニュースが飛び込んできました。演出家は続ける、ということですが、ブロードウェーやロンドンのロングランシステムを日本に取り入れ成功させてきたプロデューサーとしても稀有な存在だっただけに、突然のニュースに驚きました。

優れた海外ミュージカルを日本に紹介してきた劇団四季の功績は大きく、次世代を牽引していく経営陣やスタッフ・キャストの活動を見守りたいと思います。

竹田さんもその経営の一角に責任を持つ立場として、ご活躍を期待します。

 

取材:水上徹也(シアターネットプロジェクト 代表)

2014.07.19

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